11月10日に開催されたBWFワールドツアー・福州中国OP(Super750/福州)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。
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日本勢は4種目で優勝の可能性を残し、決勝戦を迎えた。
ファイナル第1試合に登場したのは、女子ダブルスの福島由紀(上写真・右)/廣田彩花。準決勝で松本麻佑/永原和可那を破って決勝に勝ち上がってきた韓国の李紹希(イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン韓国)と対戦した。
第1ゲーム、先制したのは日本ペア。中盤11-6から11オールに追いつかれる展開となったが、ここで焦らなかった二人は再び点差を引き離して20-15。この後の追い上げもしっかり抑え、福島/廣田が21-17で優勝に王手をかける。
第2ゲームに入っても、中盤までもつれて10オール。しかし、再び後半に強さを発揮したのが福島/廣田。16-11とリードを広げると、そのまま相手の追走を振り切って21-15で勝利。7月のインドネシアOP(Super1000)以来となる頂点到達となった。
福島/廣田に続き、日本勢2つ目の優勝を手にしたのは男子シングルスの桃田賢斗。相手は世界ランク2位の周天成(チョウ・ティエンチェン/台湾)だったが、勝負はファイナルゲームにもつれる接戦に。
第1ゲームは21-15で桃田が先制したものの、第2ゲームは周天成が奪い返し、王者・桃田にやすやすと優勝を渡さない。勝負の最終ゲーム、桃田が9-5、13-9とリードをしながら試合を進めるも、ねばり強い周天成も食らいついて15オールまで持ち直す。ここから互いにポイントを奪い合う展開となったが、終盤に抜け出したのはやはり世界王者の桃田だった。17オールから3連取すると、そのまま周天成を押し切って21-18で優勝。王者の底力を発揮した桃田が、昨年に続き福州中国OP2連覇を達成した。
今季初優勝をねらった女子シングルスの奥原希望は、地元中国の陳雨菲(チェン・ユーフェイ)との勝負に挑んだ。世界選手権、ワールドツアー上位大会で決勝進出を果たすも、最後の1勝が遠い奥原。世界ランク1位となって最初の優勝を手にしたかったが、陳雨菲が壁となって立ちはだかる。第1ゲームは21-9で幸先よく先制した奥原だったが、第2ゲームは陳雨菲が21-12で奪い返して1−1のイーブンに。ファイナルゲーム、リードをつかんだのは陳雨菲。12-5と奥原に7点差をつけて先行。なんとか食らいつきたい奥原も、ここから11-13の2点差まで接近したが、再び中国のエースが引き離す。20-16で先にチャンピオンシップポイントを手にした陳雨菲が、奥原の猛追を振り切り優勝。奥原は惜しくも準優勝に終わった。
男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士は、世界ランク1位のギデオン/スカムルヨ(インドネシア)と激突。最終試合に組まれた勝負は、第1ゲームをギデオン/スカムルヨが先制。第2ゲームも連続失点を喫した園田/嘉村が点差を引き離されて0−2で敗戦。園田/嘉村は4月のシンガポールOP以来の優勝はならず、準優勝の結果となった。
決勝戦の結果は以下の通り。
▼決勝戦(11月10日)
【男子シングルス】
桃田賢斗②〔21−15、17−21、21−18〕1●周天成(台湾)82分
【女子シングルス】
陳雨菲(中国)②〔9−21、21−12、21−18〕1●奥原希望88分
【男子ダブルス】
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)②〔21−17、21−9〕0●園田啓悟/嘉村健士33分
【女子ダブルス】
福島由紀/廣田彩花②〔21−17、21−15〕0●李紹希/申昇瓚(韓国)49分
【混合ダブルス】
王懿律/黄東萍(中国)②〔21−14、21−13〕0●鄭思維/黄雅瓊(中国)32分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO