11月2日(土)に、北海道札幌市(札幌中央体育館)で「JTB バドミントンS/Jリーグ2019」が開幕した。男女10チームずつによって頂点が争われる国内最高峰のリーグ戦はこの日、男女で各4試合ずつが行なわれた。ここでは女子のダイジェストをお伝えする。
男子ダイジェストはこちら
女子はまず、開会式後の11時から再春館製薬所とNTT東日本、七十七銀行とアメリカンベイプ岐阜の2試合がスタートした。
初のリーグ連覇へ向けて、まずは開幕戦を白星で飾りたい再春館製薬所は、昨季5位のNTT東日本と対戦。再春館製薬所は、第1ダブルスに昨季MVPの志田千陽/松山奈未(上写真・左)、シングルスに日本A代表の山口茜という必勝態勢で臨んだ。そして、注目の第1ダブルスでは、志田/松山が渡邉あかね/尾﨑沙織から第1ゲームを19本で奪うと、第2ゲームは15本。再春館製薬所が先制した。
そして続くシングルスの山口は、ルーキーながら今年5月の日本ランキングサーキットで2位に入るなど将来を期待されるNTT東日本の水井ひらりに対し、13本、17本でストレート勝ち。単複エースが期待通りの活躍を見せたことで、2試合が終わった時点で再春館製薬所がチームの白星を確定させた。続く第2ダブルスでも、本来はシングルスの仲井由希乃が小野菜保とのペアで、新玉美郷/川島里羅をファイナル14本で退けた。難敵相手に3−0とした再春館製薬所が、連覇へ最初の一歩を踏み出した。
七十七銀行とアメリカンベイプ岐阜の試合は、アメリカンベイプ岐阜が世界ランキング3位の福島由紀/廣田彩花で第1ダブルスを先勝。しかし、七十七銀行はシングルスの樋口奈津樹が、8月の秋田マスターズ(Super100)で準優勝を飾った鈴木温子にストレート勝ちして望みをつなぐと、第2ダブルスの河崎綾佳/毛利未佳もアメリカンベイプの今井莉子/荒木茜羽を2−0で下して逆転勝ち。昨季8位の七十七銀行が、開幕戦での白星奪取に成功した。
第1試合後に組まれた試合では、初優勝をめざす北都銀行がトップカテゴリー復帰1年目の広島ガスに3−0で快勝した。この試合の第2ダブルスでは、世界ランキング1位でともに北海道出身の松本麻佑/永原和可那(上写真・左)も地元の声援を背に白星を挙げている。残る日本ユニシスとACT SAIKYOの試合は、日本ユニシスのシングルスに出場した海老原詩織が林樂に敗れたものの、リオ五輪金メダリストの髙橋礼華/松友美佐紀などの活躍もあり、日本ユニシスが2−1で勝利を収めている。
再春館製薬所・池田雄一監督
「選手がしっかりと向かう気持ちで戦ってくれて、3−0でスタートを切れたことは選手の頑張りのおかげ、ありがたいですね。明日(アメリカンベイプ岐阜戦)は、福島/廣田という強力な1本がいる気の抜けない相手。全力でぶつかり合ってお互いにいい試合ができたらいいと思っています」
▼Sブロック試合結果
再春館製薬所(1勝)3―0NTT東日本(1敗)
志田千陽/松山奈未②〔21−19、21−15〕0 ●渡邉あかね/尾﨑沙織
山口 茜②〔21−13、21−17〕0●水井ひらり
仲井由希乃/小野菜保②〔23−25、21−19、21−14〕1●新玉美郷/川島里羅
七十七銀行(1勝)2―1アメリカンベイプ岐阜(1敗)
木戸よし美/重信萌夏●0〔6−21、15−21〕②福島由紀/廣田彩花
樋口奈津樹②〔21−19、21−19〕0●鈴木温子
河崎綾佳/毛利未佳②〔21−13、21−15〕0●今井莉子/荒木茜羽
▼Jブロック試合結果
北都銀行(1勝)3―0広島ガス(1敗)
浦谷夏未/田中志穂②〔24−22、21−15〕0●小田菜摘/石村亜美
川上紗恵奈②〔21−15、21−14〕0●下田菜都美
松本麻佑/永原和可那②〔21−11、21−15〕0●平井亜紀/山藤千彩
日本ユニシス(1勝)2―1ACT SAIKYO(1敗)
髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−9、21−9〕0●中村麻裕/重田美空
海老原詩織●1〔16−21、21−16、21−23〕②林 樂
星千智/東野有紗②〔21−15、21−13〕0●川島美南/齋藤夏
取材・文/吉井信行
写真/川口洋邦