皆さん、こんにちは!
今月は、国体とドバイ国際について振り返りたいと思います。
国体は、高校で戦う最後の団体戦。同時期に開催された世界ジュニアに出られなかったのは残念でしたが、国体では、お世話になっている青森県に恩返しがしたいという気持ちだったので、しっかり勝つことができてよかったです。たくさんの人が応援してくれていましたし、メンバー全員で試合を楽しめたことが優勝につながったのかなと思います。
今回は、ダブルスを取れば勝てる自信はありました。ただ、大会直前にパートナーの武藤(映樹)が出られなくなり、急きょ、後輩の渡邊(拓斗)と組むことに。過去に組んだ経験があるので不安はありませんでしたが、最初のほうは渡邊が硬くなっていたかなと思います。
でも、準々決勝以降はパフォーマンスが上がり、すごく助けられました。渡邊は前衛も後衛もできる選手。2人でうまくローテーションをして攻めていけたことがよかったです。インターハイ以上に過酷な大会はないので(苦笑)、今回は自分も後ろからバンバン打っていきました。
準々決勝以降、チームはすべて2-1での勝利。1-1でシングルスに回ってきても、プレッシャーを感じることはなかったです。最近、すごく調子がいいんです。理由はわからないのですが、もしかしたら、インターハイまではランニングメインで行なっていた自主練の内容を変えて、感覚をつかむことを意識した羽根打ちを増やしたのがよかったのかも……。
調子が上がっている手応えがあったぶん、ドバイでも勝つ自信がありましたし、ファイナルゲームにいっても負ける気がしなかったです。
シード選手のアジャイ・ジャヤラム選手(インド)との3回戦は第2ゲームを21-23で取られましたが、すぐに切り替えて対応することができた。小野寺裕介選手(日本ユニシス)との決勝戦は、焦らずねばり強いプレーができたことが勝ちにつながったと思います。
今大会は世界ジュニアで3連覇をしたタイのクンラビット(・ビティサラン)選手も出場していて、対戦したいと思っていました。準決勝で小野寺選手に負けて対戦はかないませんでしたが、調子がよさそうではないなかでもショットはえぐいですし(苦笑)、やっぱり強さを感じましたね。今後、対戦していく相手なので、また次も勝てるように頑張っていきたいです。
今回の優勝で、世界ランキングは過去最高の64位になりました! いまは国際大会に出場して世界ランキングを上げることを一番に考えているので、ランキングが上がっていくとうれしいですし、モチベーションが上がります。
この後も、国際大会や全日本総合などの大会が続きます。皆さん、応援よろしくお願いします!
奈良岡功大選手に聞く!
☆なんでもQ&A☆
Q.奈良岡選手は、どのようにグリップを巻いていますか? また、ラケットをダブルスとシングルスで使い分けている理由や、いつも黄色か白のストリングを使用している理由を教えてください!(高2・男子)
A.グリップの一番のこだわりは、細めに巻くこと。最初のアンダーラップはできるだけ薄く、テープは重ならないように巻いています。感覚的に、細いほうが操作しやすく、自分の技術を出しやすい。ショットによっては、ある程度グリップを手の中で滑らせたいので、それをしやすいタオルグリップを使っています。ちなみに、グリップは巻いたばかりの状態より、2週間くらい経って馴染んだもののほうがいいですね。テープが黄色なのは……とくに理由はありません(笑)。
種目ごとにラケットを使い分けるのは、それぞれ役割が違うからです。ダブルスはシングルスよりも展開が早く、前衛でプレーすることが多いので、振り遅れないように軽めのラケット。でも、シングルスは重めのラケットのほうがいい。球が走りますし、コントロールしやすいと感じています。
ストリングの色は、たしかにいつも、黄色か白ですね(笑)。個人的に、黄色は少しだけ弾きがいい感じがするんです。見た目もいいかなぁ……と。テンションは縦31、横33にしていて、いまの自分には硬いほうがコントロールしやすいです。
★奈良岡功大選手への質問募集!★
送り先…◎Eメール:bad@bbm-japan.com ◎FAX:03-5643-3841◎郵便:〒103-8482(株)ベースボール・マガジン社 バドミントン・マガジン編集部&バド×スピ!編集部「一本集中 Q&A」係まで。さまざまな質問、お待ちしています!
Profile
ならおか・こうだい◎2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡南小-浪岡中-浪岡高。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には、高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V(16年・17年連覇)。高校入学後は選抜の単を2連覇し、2年時には3冠を達成。3年時にはインターハイの単で優勝を果たした。そのほかでは、18年ユース五輪で銅メダル、世界ジュニアで銀メダルを獲得。大阪国際準優勝をはじめ、国内外のシニアの舞台でも活躍しており、19年は国際大会で4回優勝を飾っている。174㎝66㎏。血液型B。
構成/バドミントン・マガジン編集部