10月29日(火)に、デンマークOP、フランスOP(ともにSuper750)に参戦した日本代表が帰国した。ここでは、帰国後の囲み取材に対応した選手のコメントを紹介しよう(桃田賢斗のコメントはこちら)
奥原希望(太陽ホールディングス)
デンマークOP準優勝、フランスOP2回戦敗退
デンマークOPは決勝まで進めましたが、戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)選手に負けてしまって、「また2位か……」という悔しい思いはありました。でも、最近は自分の中で“負け方”がよくなっているので、フランスでキャロリーナ・マリーン(スペイン)選手に負けはしましたが、納得できる試合ができたと思います。この2週間は充実した、収穫のある欧州遠征になったと思っています。
(10月29日付の世界ランクで初の1位)まったく想像していなかったので、ビックリしています。目標の一つでもあったのでうれしい気持ちはもちろんありますが、でも、やっぱりタイトルを取れていない中での1位。喜びきれないというか、心の中で歯がゆさがあるというか、物足りなさを感じています。堂々と“世界ランク1位”と胸を張れないな、という状況です。
(タイトルを取るための課題について)無欲、無心でシャトルを追うことかなと思います。デンマークで決勝に進んだときに、やはり(決勝を)勝てていないと考えてしまう自分がいました。考え過ぎずに目の前の1球、1ラリーを自分らしく楽しみながら、いま何をすべきか考えることが大事かなと思います。
(2大会連続でマリーン選手と対戦)完全にカムバックしてきたマリーン選手と、彼女の土俵(スピーディーな展開)で戦えたことは、すごく自信になります。マリーン選手と戦うイメージでプレーができれば、ほかの選手と戦うときもスピードで圧倒できると思います。マリーン選手との試合も、相手のスピードが速いからといって、ほかの部分(プレー)で戦おうとするのでなく、いまは、そこ(速さ勝負)でマリーン選手と戦うことが、私にとってプラスかなと思います。
(台風19号の影響で、出身地の長野県でも被害が出ていた)デンマークに着いた後、SNSなどを通じて知ったところでは地元の被害もすごく大きくて、友だちからは実家の心配をしてくれるメッセージも多かったです。まだ復興には時間がかかると思います。私もできることは少ないですけど、遠征は続きますし、バドミントンを一生懸命にやりながら、地元によいニュースを届けられるように頑張りたいと思います。
取材・構成・写真/平野貴也