10月19日に開催されたBWFワールドツアー・デンマークOP(オデンセ/Super750)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。
4種目での準決勝に勝ち進んだ日本勢。女子シングルスの奥原希望(上写真)は、9月の中国OP(Super1000)の初戦で敗れたキャロリーナ・マリーン(スペイン)と対戦した。前回の戦いでは、ケガから復帰して間もない相手に苦杯を喫した奥原。しかし、今回は同じ轍を踏むことはなかった。第1ゲームこそ18-21で落とした奥原だったが、第2ゲームを21-12で取り返すと、最終ゲームも13オールから5連続得点で引き離して勝利。75分の持久戦をしっかり制して、決勝の切符をつかみとった。
男子シングルスは、桃田賢斗(上写真)がベテランを退けて決勝へと進んだ。準決勝の相手は31歳のトミー・スギアルト(インドネシア)。第1ゲームを21-12で先制した桃田は、ポイントの奪い合いとなった第2ゲームの接戦を21-19で切り抜け、2−0のストレート勝利。世界王者の貫禄で勝ち進み、5大会連続Vに王手をかけた。
世界選手権ファイナリストの2ペアが勝ち上がった女子ダブルス。女王の松本麻佑/永原和可那(上写真・右)は、韓国のベテラン&若手コンビの鄭景銀(ジュン・キュンユン)/ベク・ハナと対戦。第1ゲームは松本/永原が先制したものの、第2ゲームは12-21で落としてファイナルゲームに突入。世界選手権以来の決勝をめざした松本/永原だったが、最終ゲームは14-12から一気にポイントを連取され逆転負けを喫してベスト4に終わった。
福島/廣田は中国の陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン/中国)と対戦、接戦の末に1−2で敗れた。第1ゲームは21-18で封じた福島/廣田だが、第2ゲームは17-21で1−1のイーブンに戻されると、ファイナルゲームは互いにポイントを奪い合うシーソーゲームに。後半までもつれた勝負は、15オールから中国ペアが抜け出し、押し切られた福島/廣田が18-21で敗れ決勝新進出はならず。福島/廣田もベスト4に留まった。
男子ダブルスの園田啓悟(上写真・手前)/嘉村健士は、世界王者のセティアワン/アッサン(インドネシア)と激突。前回の韓国OP(Super500)準優勝のよい流れをつなげたかった園田/嘉村だったが、ここはベテランペアが壁となって立ちはだかる。第1ゲームを制したのは、そのインドネシアペア。第2ゲームは逆転をねらう園田/嘉村が、21-19で奪い返した。最終ゲーム、園田/嘉村は前半で先にリードを許すと、そのまま点差を広げられ8-16。後半でポイントを重ねた日本ペアだったが、最後は世界王者ペアに振り切られて15-21での敗戦。惜しくも、決勝進出はならなかった。
準決勝の結果、決勝の対戦カードは以下の通り。
▼準決勝(10月19日)
【男子シングルス】
桃田賢斗②〔21−12、21−19〕0●トミー・スギアルト(インドネシア)46分
諶龍(中国)②〔12−21、21−14、21−19〕1●ビクター・アクセルセン(デンマーク)74分
【女子シングルス】
戴資穎(台湾)○〔21−14、14−11、キケン〕●陳雨菲(中国)32分
奥原希望②〔18−21、21−12、21−16〕1●キャロリーナ・マリーン(スペイン)75分
【男子ダブルス】
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)②〔21−16、21−11〕0●盧敬堯/楊博涵(台湾)29分
セティアワン/アッサン(インドネシア)②〔21−19、19−21、21−15〕1●園田啓悟/嘉村健士51分
【女子ダブルス】
陳清晨/賈一凡(中国)②〔18−21、21−17、21−18〕1●福島由紀/廣田彩花79分
鄭景銀/ベク・ハナ(韓国)②〔19−21、21−12、21−15〕1●松本麻佑/永原和可那68分
【混合ダブルス】
ジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)②〔21−12、21−12〕0●王齊麟/程琪雅(台湾)27分
王懿律/黄東萍(中国)②〔21−15、15−21、21−11〕1●徐承宰/蔡侑玎(韓国)54分
▼決勝戦(10月20日)
【男子シングルス】
桃田賢斗 ― 諶龍(中国)
【女子シングルス】
奥原希望 ― 戴資穎(台湾)
【男子ダブルス】
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア) ― セティアワン/アッサン(インドネシア)
【女子ダブルス】
陳清晨/賈一凡(中国) ― 鄭景銀/ベク・ハナ(韓国)
【混合ダブルス】
王懿律/黄東萍(中国) ― ジョルダン/オクタビアンティ(インドネシア)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO