大学生のナンバーワンを決める全日本学生選手権(神奈川・小田原アリーナ)。団体戦は台風の影響を受けて中止となったが、個人戦は14日から予定通り実施された。17日は、各種目の準決勝・決勝が行なわれ、それぞれチャンピオンが決まった。ここでは、女子シングルスの戦いをダイジェストでお伝えする。
【女子シングルス】
昨年、2年生でインカレを制した香山未帆(筑波大)が、今年も強さを見せつけた。第1シードから2-0を重ねて迎えた最終日。1年生の上杉杏(明治大)との準決勝こそ本調子を欠く場面が見られたが、ラリーの中でしっかり修正してファイナル14本で勝利。決勝は、西口涼子(明治大)との激闘を2-1で制した池内萌絵(日本体育大)を迎えた。
香山が「一番のライバルになる」と警戒していた4年生・池内との勝負。香山は第1ゲームから持ち味のスピードあふれるフットワークで先手を取ると、このゲームをわずか8本で奪取。池内は準決勝の疲労からノータッチで球を見送ることが多かったが、第2ゲームに入っても女王の走力は衰え知らず。むしろショットのキレや精度は増していき、最後はねばりを見せる池内を15-11から突き放して一気に優勝を決めた。
【優勝コメント】
優勝:香山未帆(筑波大・3年)
「2連覇できてうれしいのと、ホッとした気持ちが大きいです。今回、6連覇をめざしていた団体戦が中止になったのはショックでしたし残念でしたが、自分たちがやるべきことは変わらないと思い、しっかり準備をして個人戦に入ることができました。ただ、今大会は絶対に勝たなきゃと思っていたぶん、準決勝前はすごく緊張して、自分のプレーができない場面も…。立て直して優勝できたのは、勢いではなく、しっかり実力がついてきたからかなと思います。プレー面では、取り組んできたフットワークの部分に成長を感じました。目標は、まずはB代表に入ること。全日本総合で自分の力を出せるように頑張ります!」
【女子シングルス結果】(17日)
▼準決勝
香山未帆(筑波大)②〔21-17、18-21、21-14〕1●上杉杏(明治大)
池内萌絵(日本体育大)②〔21-17、17-21、21-17〕1●西口涼子(明治大)
▼決勝
香山未帆②〔21-8、21-11〕0●池内萌絵
★インカレ2019の熱戦の模様は、11月22日(金)発売予定の『バドミントン・マガジン』12月号でも紹介します。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/幡原裕治