9月29日に茨城県石岡市で開幕した「第74回国民体育大会」は、10月2日に大会最終日を迎え、各種目の決勝戦と3位決定戦が行なわれた。ここでは、熊本が3年ぶりの優勝を果たした成年女子のダイジェストをお伝えしよう。
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【成年女子】
3年ぶりの優勝をめざし、再春館製薬所のメンバー3名で臨んだ熊本と、地元の期待を背負って日立化成のメンバーで構成された茨城が、決勝で激突した。そして、ダブルスでは戦前の予想通り、茨城が優位に立つ。茨城は、国際大会での経験も豊富な本田恵利奈/清水望が、会場に詰めかけた地元応援団の声援を力に変え、仲井由希乃/福本真恵七に対して15本、18本でストレート勝ちを収める。
ビハインドを負った熊本だが、第1シングルスに出場した峰歩美は、ダブルスに続いての登場となった清水を圧倒。ストレート勝ちでスコアをタイに戻し、勝負は第2シングルスに持ち込まれた。
なんとしても地元の期待に応えたい茨城は、ここでシングルスエースの舟橋佳步が登場。対する熊本は、今年の全日本実業団などでも活躍した仲井(上写真)。試合はファイナルゲームにもつれ込んだが、20-17でマッチポイントを握った仲井が、ねばる舟橋を19本で振り切り、熊本に6度目となる優勝を呼び込んだ。
優勝コメント
熊本・池田雄一監督
「決勝はダブルスが闘志を見せてくれたことで、シングルスにつながってくれたと思います。福本は国体初出場でダブルスの全試合に出ましたし、シングルス陣もしっかり活躍して優勝してくれた。全体的にいい経験になり、優勝もできたことで次につながる大会だったと思います」
【成年女子・結果】
▼決勝
熊本 2―1 茨城
仲井由希乃/福本真恵七●0〔15-21、18-21〕②本田恵利奈/清水望
峰歩美②〔21-13、21-11)0●清水望
仲井由希乃②〔20-22、21-9、21-19)1●舟橋佳步
▼3位決定戦
石川 2―0 大阪
星千智/小野菜保②〔21-17、19-21、21-13〕1●土井杏奈/早川紗保里
大家夏稀②〔21-6、21-16〕0●重山智佳
▼準決勝
茨城 2−1 大阪
熊本 2−1 石川
▼準々決勝
大阪 2−1 秋田
茨城 2−0 富山
石川 2−0 岐阜
熊本 2−0 京都
取材・文/吉井信行
写真/菅原淳