『JOCジュニアオリンピックカップ第38回全日本ジュニア選手権』は23日、新潟県・新潟市東総合スポーツセンターで各種目の準決勝・決勝が行なわれた。ここでは、高校2年生以下で争われる「ジュニアの部」男子のダイジェストをお伝えする。
【ジュニアの部 男子シングルス】
男子シングルスを制したのは、埼玉栄の2年生・内野陽太だった。準決勝で同チームの後輩・森口航士朗を2-1で振り切ると、決勝では、1年生の武井凜生(ふたば未来学園)をストレートで撃破。ネット前から先手を取って第1ゲームを21-18で奪うと、第2ゲームも主導権を渡さず20-14でマッチポイント。ここから武井に6連続得点を許して追いつかれたが、「しっかりラリーをしてチャンスが来たら攻めていこう」と切り替えた内野が抜け出しガッツポーズ。シングルスでは小学6年生のABC大会以来となる全国タイトルをつかみ取った。
<優勝コメント>
内野陽太(埼玉栄・埼玉)
「この半年以上、JOCで優勝するために誰より練習してきた自信があったので、優勝できてよかったです。最後は決め急いだり弱気になって、ファイナルも覚悟しましたが、気持ちを切り替えてプレーできた。自分の成長を感じられた大会になったと思います。でも、ここが終わりではないので、選抜やインターハイでも優勝できるように、これからもっとトレーニングを積んでいきたいです」
◆ジュニアの部 男子シングルス結果(23日)
▼準決勝
内野陽太(埼玉栄・埼玉)②〔19-21、21-13、21-11〕1●森口航士朗(埼玉栄・埼玉)
武井凜生(ふたば未来学園・福島)②〔18-21、21-14、21-19〕1●花田彬(八代東・熊本)
▼決勝
内野陽太②〔21-18、22-20〕0●武井凜生
【ジュニアの部 男子ダブルス】
混戦が予想された男子ダブルス。そのなかで優勝をつかんだのは、第1シードの町田脩太/永渕雄大(瓊浦)だ。2人は宇治夢登/谷津央祐(東大阪大柏原)との準決勝をファイナル19本で突破。決勝は、「練習試合では一度も勝ったことがない」という埼玉栄の西田陽耶/目崎駿太郎を迎えたが、積極的に前で仕掛けた2人がラリーを掌握。第1ゲームを18本で奪うと勢いは加速し、第2ゲームは14本で決着をつけた。
<優勝コメント>
町田脩太(左)/永渕雄大(瓊浦)
町田「優勝できてうれしいです。第1シードとして負けられないという気持ちと、チャレンジャー精神を持ってできました。決勝は自分たちが先手を取って攻撃に持っていけて、相手が引いてくれたのがよかったと思います」
永渕「前で勝負するのが自分たちの持ち味。決勝は、そこを生かしてプレーできたことが勝ちにつながったと思います。準決勝は終盤まで競ったけど、最後は気持ちでした。勝ちたい気持ちが強かったので、優勝できてすごくうれしいです」
◆ジュニアの部 男子ダブルス結果(23日)
▼準決勝
町田脩太/永渕雄大(瓊浦・長崎)②〔21-15、16-21、21-19〕1●宇治夢登/谷津央祐(東大阪大柏原・大阪)
西田陽耶/目崎駿太郎(埼玉栄・埼玉)②〔21-17、22-20〕0●山下啓輔/武井凜生(ふたば未来学園・福島)
▼決勝
町田脩太/永渕雄大②〔21-18、21-14〕0西田陽耶/目崎駿太郎
★全日本ジュニアの熱戦の模様は、10月21日(月)発売の『バドミントン・マガジン』11月号でも紹介します!
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳