9月21日に開催されたBWFワールドツアー・中国OP(常州/Super1000)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。
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前日に強敵を下した女子シングルスの髙橋沙也加(写真)は、大ケガからの復帰ながら快進撃を続ける元世界女王のキャロリーナ・マリーン(スペイン)と対戦。上位大会で久々の決勝進出をかけて争われたレフティー対決は、第1ゲーム、髙橋が12−16から6連続得点で逆転に成功すると、20オールとなった場面でも押し切って先制。このまま勝利をつかみたかった髙橋だが、マリーンがすかさず逆襲。第2ゲームを13本で奪うと、ファイナル勝負の中盤もマリーンが抜け出し19-13。髙橋も4連続ポイントで20-18まで迫ったものの、最後はマリーンが振り切って勝負あり。髙橋は決勝進出を逃し、ベスト4に終わった。
男子シングルスは、桃田賢斗(写真)が2016年リオ五輪金メダリストの諶龍(チェン・ロン/中国)と激突。第1ゲームを19-21で失った桃田は、第2ゲームも7-12とリードを奪われる展開に。しかし、ここから6連続得点で追いつくと、拮抗した戦いを振り切って21-18で制した。ファイナルゲームに入っても、諶龍が地元優勝をめざして桃田を苦しめたが、最後は15-16から再び6連続でポイントを重ね、勝負あり。桃田が強敵を下し、2年連続で中国OPの決勝に駒を進めた。
日本人対決となった女子ダブルス。前回優勝の髙橋礼華(写真右)/松友美佐紀と、世界選手権銀メダルの福島由紀/廣田彩花の対決は、髙橋/松友に軍配が上がった。第1ゲームは髙橋/松友が、福島/廣田の攻勢を押し返して21-17で先制。第2ゲームはリードする福島/廣田を髙橋/松友が追い上げる展開となったが、ここは福島/廣田がそのまま逃げ切り、勝負の行方はファイナルゲームに持ち越される。そして、その最終ゲームは、髙橋/松友が前半に先行して17-10。諦めない福島/廣田に17-15まで接近されるも、最後は3連続ポイントなどで振り切った髙橋/松友が勝利。2年連続優勝に王手をかけた。
海外勢では、男子シングルスの前回大会王者、アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)が、世界選手権銀メダルのアンダース・アントンセン(デンマーク)を下して決勝へ。女子シングルスは戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)が勝ち上がり、マリーンとの頂上決戦に挑む。男子ダブルスは、世界王者のセティアワン/アッサンとギデオン/スカムルヨがそれぞれ決勝に進んでいる。
▼準決勝(9月21日)
【男子シングルス】
桃田賢斗②〔19−21、21−18、21−16〕1●諶龍(中国)87分
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)②〔18−21、21−5、21−14〕1●アンダース・アントンセン(デンマーク)67分
【女子シングルス】
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔20−22、21−13、21−18〕1●髙橋沙也加72分
戴資穎(台湾)②〔6−21、21−13、22−20〕1●陳雨菲(中国)54分
【男子ダブルス】
セティアワン/アッサン(インドネシア)②〔22−20、21−11〕0●李俊慧/劉雨辰(中国)32分
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)②〔21−8、21−16〕0●アルディアント/アルフィアン(インドネシア)26分
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−17、15−21、21−16〕1●福島由紀/廣田彩花73分
陳清晨/賈一凡(中国)②〔21−13、23−25、21−16〕1●張藝娜/金慧麟(韓国)81分
【混合ダブルス】
王懿律/黄東萍(中国)②〔21−16、21−10〕0●デチャポル/サプシリー(タイ)40分
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−14、21−15〕0●徐承宰/蔡侑玎(韓国)31分
▼決勝戦(9月22日)
【男子シングルス】
桃田賢斗 ― アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)
【女子シングルス】
戴資穎(台湾) ― キャロリーナ・マリーン(スペイン)
【男子ダブルス】
セティアワン/アッサン(インドネシア) ― ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀 ― 陳清晨/賈一凡(中国)
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国) ― 王懿律/黄東萍(中国)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO