9月17日に開幕したBWFワールドツアー・中国OP(常州/Super1000)。大会初日は各種目1回戦の半分が行なわれた。
女子シングルスでは、第1シードの山口茜がロシアのエフゲニア・コセツカヤにファイナル勝負の末に敗戦。前回出場した8月の世界選手権に続いて、格下相手に初戦敗退という厳しい結果に終わる。
また、世界選手権・銀メダルの奥原希望は、今年1月に右ヒザじん帯断裂の大ケガを経験したリオ五輪・金メダリストのキャロリーナ・マリーン(スペイン)と激突した。ライバルの復帰2戦目で負けられない勝負ではあったが、第1ゲームを16本で失った奥原は、第2ゲームも18-21で押し切られて悔しい黒星。一方のマリーンは、先週のベトナムOP(S100)で初戦敗退に終わっていたが、2戦目で早くもトップランカーを下す殊勲の勝利をつかむ。完全復活に向けて、マリーンが幸先よいスタートをきった。
男子シングルスは、常山幹太(写真右)が休養明けのビクター・アクセルセン(デンマーク)と対戦。第1ゲームを10-21で奪われた常山だったが、第2ゲームを14本で取り返すと、最終ゲームは11-15の劣勢から8連続ポイントで一気に逆転。そのまま振り切った常山が、元世界王者から白星を奪い、2回戦に駒を進めた。
第1シードで登場した桃田賢斗は、レジェンド・林丹(リン・ダン/中国)との勝負に挑む。地元での上位進出をねらう林丹に対して、桃田は第1ゲーム14本、続く第2ゲームも14本に抑えて2−0で快勝。2回戦へと勝ち上がった。
そのほか、男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士がマレーシアペアに2−1で勝利したほか、女子シングルスの髙橋沙也加も、タイのニチャオン・ジンタポルにファイナル勝負で勝利を飾った。女子ダブルスの世界女王・松本麻佑/永原和可那も、中国の若手ペアと最終ゲームにもつれた試合を制し、辛くも初戦を勝ち上がっている。
3ペアが登場した混合ダブルスは、渡辺勇大/東野有紗、金子祐樹/松友美佐紀がそれぞれ白星発進。渡辺/東野は香港の強豪ペアとの接戦をモノにし、2回戦に進んでいる。
【男子シングルス】
常山幹太②〔10−21、21−14、21−16〕1●ビクター・アクセルセン(デンマーク)62分
桃田賢斗②〔21−14、21−14〕0●林丹(中国)49分
【女子シングルス】
山口茜●1〔22−20、17−21、22−24〕②エフゲニア・コセツカヤ(ロシア)46分
奥原希望●0〔16−21、18−21〕②キャロリーナ・マリーン(スペイン)46分
髙橋沙也加②〔12−21、21−17、21−19〕1●ニチャオン・ジンタポル(タイ)56分
【男子ダブルス】
保木卓朗/小林優吾●0〔17−21、15−21〕②ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)34分
園田啓悟/嘉村健士②〔15−21、21−13、21−16〕1●ゴーSF/イズッディン(マレーシア)60分
【女子ダブルス】
松本麻佑/永原和可那②〔21−15、22−24、21−17〕1●董文静/馮雪穎(中国)70分
【混合ダブルス】
保木卓朗/永原和可那●0〔12−21、12−21〕②鄭思維/黄雅瓊(中国)26分
金子祐樹/松友美佐紀②〔21−9、21−7〕0●S・マギー/C・マギー(アイルランド)26分
渡辺勇大/東野有紗②〔17−21、21−17、21−14〕1●鄧俊文/謝影雪(香港)63分
▼1回戦の対戦カード(9月18日)
【男子シングルス】
西本拳太 ― アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)
【女子シングルス】
大堀彩 ― 張雁宜(香港)
【男子ダブルス】
井上拓斗/金子祐樹 ― ラムスフス/ザイデル(ドイツ)
遠藤大由/渡辺勇大 ― A・チア/ソーWY(マレーシア)
【女子ダブルス】
福島由紀/廣田彩花 ― 櫻本絢子/髙畑祐紀子
髙橋礼華/松友美佐紀 ― 張雨/李汶妹(中国)
【混合ダブルス】
権藤公平/栗原文音 ― 王懿律/黄東萍(中国)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO