8月19日より開催されている『第25回世界選手権』(スイス・バーゼル)。大会5日目の23日は、各種目の準々決勝が行なわれた。男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士と保木卓朗/小林優吾の準々決勝をレポートする。
トナミ運輸の先輩・後輩対決となった準々決勝。インドネシアOPに続いて、後輩の保木/小林が、先輩ペアを破り、世界選手権でのメダル獲得を確定した。
第1ゲームは中盤に逆転した保木/小林が21-16で先制。続く第2ゲームはドライブ戦に持ち込んだ園田/嘉村が序盤から優位に進めて21―18と、ゲームを分け合った。
ファイナルは保木/小林がレシーブから嘉村と園田を両サイドに振って、攻撃に転じて流れをつかむと、サービスまわりでも先に沈めて得点につなげた。前半でホキコバが11-5として6点差で折り返すと、ペースをつかんだ後輩ペアがその差を心理的なアドバンテージに攻め切った。
最後は保木と小林ともに雄叫びを上げて、ガッツポーズ。
「自分では最後まで点差がないように感じて余裕はありませんでしたが、押し切ることができてよかった」と保木がいえば、小林は「無我夢中で勝った実感がない」。
3度目の世界選手権出場でメダル獲得は初となるが、「メダルというよりも、先輩たちに勝ったほうがうれしい」と試合後に語り、二人とも「次はメダルの色にこだわっていきたい」と準決勝を見据える。その準決勝では、過去1勝2敗の李俊慧(リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)と対戦する。
一方、敗れた園田/嘉村は、「僕らが負けているときというのは、パワーで押されるか、レシーブでやられるとき。決める形をつくれないと難しい」(嘉村)と試合を冷静に分析。五輪レースの中でライバルとなる後輩からの黒星に「ポイントを考えても、今日は勝ちたかった」と口にしたが、それでも「自分でやるべきことを今大会であらためて感じることができた。プラスに考えて、次の試合に臨めれば」と前を向いた。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳