【世界選手権2019】桃田、西本、常山がストレート勝利で2回戦へ<男子シングルス>

8月19日よりスイス・バーゼルで開幕した世界ナンバーワンを決める『第25回世界選手権』。大会初日の19日は、各種目1回戦が行なわれた。男子シングルスの桃田賢斗、西本拳太、常山幹太はともに2回戦進出を決めている。

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前年王者の桃田賢斗は、世界ランキング105位のベトナム選手に21-9、21-10と快勝し、連覇に向けて好発進を見せた。試合前は緊張したという桃田だが、「コートに入ったら、会場の雰囲気がジャパンオープンに似ていて、すごくやりやすかった」と、ネット前でのフェイントや相手の裏をかくドロップなど桃田らしいテクニックも披露し、対戦相手を圧倒。

それでも「相手を追い込むショットで、甘くなったところもあった」と反省も忘れず。タイOP欠場の要因となった左太ももの肉離れも完治し、フィジカルの不安もないという。ここからさらにプレーの精度を上げていく。

世界ナンバーワンの桃田には、入場時やプレー中にバーゼルの観客から“桃田コール”が起きるなど人気の高さも見せ、「すごくうれしかったし、ホームかのようにプレーできている」と、その雰囲気も桃田を後押ししている。

世界ランキング83位のフィンランド選手と対戦した西本拳太も、第1、第2ゲームともに終始リードして試合の主導権を渡すことがなかった。「緊張感はあったが、序盤、いいリズムで入ることができた」と西本。攻撃的に打ってくる相手に対し、「自分の持ち味である攻撃やスピードのあるラリーを実践していこうと思っていた」と作戦を明かしたが、その攻撃面だけでなく、相手のスマッシュを何度もレシーブでしのぐなどディフェンスの強さも見せ、「うまくしのぎきれてよかった」と振り返った。

昨年の世界選手権はベスト16。今大会の目標を「去年超えられなかったベスト16という壁を超える」と設定しているが、その16強を超えて準々決勝に進めば、桃田との対戦という可能性も見えてくる。

昨年の世界選手権ではベスト8入りしている常山幹太(写真)も、順当に2回戦進出を決めた。対戦相手のスペイン選手は世界ランキング60位ながら、感情豊かなコートパフォーマンスが特徴的で、常山いわく「観客を味方につけるのがうまい選手」。得点を挙げれば派手なガッツポーズ、ミスをおかせば悔しそうに頭を抱えるなど観客の声援をあおり、独特な雰囲気をつくっていく。常山も「それに惑わされないように」と心がけたというが、第1ゲームは苦しんだ。

それでも、「相手もラリーをしていく選手だけど、それを嫌がらずにチャンスがくるまでラリーをする」と、ゲーム終盤は我慢比べのラリーで優位に立ち、16-18から追い上げ、逆転。第2ゲームは、疲れの見える相手に対して先に攻撃して、勝負を決めた。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原 淳

投稿日:2019/08/20

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