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【世界選手権2019】前回銅メダルの山口茜、元世界王者の奥原希望が世界一に挑戦!<女子シングルス>

8月19日からスイス・バーゼルで開幕する第25回世界選手権。世界一を決める大会で 日本勢は前回、金メダル2つを含む6個のメダルを獲得した。今回はさらなる数と輝きを求めて、バーゼルの地で世界の精鋭たちと激突する。ここでは、女子シングルスに出場する選手たちと、それぞれの展望を紹介しよう。

2018年大会の記事はこちら

山口茜
(再春館製薬所/1位)

1回戦:イェオ・ジャミン(シンガポール/32位)VS
アリエ・デミルバグ(トルコ/58位)の勝者

前回の世界選手権では初の銅メダルを獲得した山口。2年ぶり2回目の第1シードに入ったが、今年も気負わずに世界の頂点に挑んでいく。

2回戦から登場する山口にとって、大きなポイントとなるのは準々決勝だ。ここに勝ち上がってきそうなのが、近年勢いのあるタイの選手たち。奇しくもラチャノック・インタノン、ニチャオン・ジンタポル、ブサナン・ンバルンパンの実力ある3選手が近くに並んでおり、この勝負を勝ち抜いた選手が山口とメダルをかけた争いに挑むことになりそうだ。

3選手のなかで怖い存在となるが、2013年の世界選手権覇者であるインタノン。鋭いカットや素早いフットワークが武器となる24歳は、今季の上位大会で2優勝(インドネシアマスターズ&インドOP)。8月頭のタイOPでも準優勝を飾り、よい流れを保ったまま世界選手権に臨むことになる。そんなインタノンとの対戦成績は、山口が13勝9敗でリード。直近は4月のシンガポールOPの対戦で、山口が2−0で勝利している。この山場を乗り越えてメダルを確定させると、日本の奥原希望、韓国の成池鉉(スン・ジヒュン/韓国)、何冰嬌(ヘ・ビンジャオ/中国)といった選手の勝者と準決勝を争うことになる。

2回戦:8月20日/前回結果:銅メダル

奥原希望
(太陽ホールディングス/4位)

1回戦:エフゲニア・コセツカヤ(ロシア/33位)VS
ネスリハン・イギット(トルコ/38位)

2年ぶり2回目の金メダルをめざす奥原希望は、強豪が集う山に入ってしまった。山口と同様に2回戦からの登場となるが、ここを勝利すると3回戦で韓国の成池鉉との勝負が待っている。成池鉉は大きなタイトルこそ手にしたことはないが、毎年コンスタントに結果を出してくるトップランカー。韓国には若手のアン・セヨンの台頭が目立っているが、長くエースとして母国を支えた成池鉉にとっては、ここで結果を残して第一人者の意地を見せたいところだろう。奥原にとっては、厳しい戦いとなりそうだ。

ここを勝利すると、何冰嬌、韓悦(ハン・ユェ)、大堀彩、髙橋沙也加といった選手の中から勝ち上がった強者とメダルをかけた準々決勝を争うことになる。

奥原希望の2回戦:8月20日/前回結果:ベスト8

髙橋沙也加
(日本ユニシス/15位)

1回戦:カースティ・ギルモア
(スコットランド/23位)

タイOPで久々の上位進出を果たした髙橋沙也加は、初戦でスコットランドのギルモアと激突する。過去の対戦成績は3勝2敗と大きな差はないが、昨年は3回戦って髙橋が9月中国OP(Super1000)と10月のフランスOP(Super750)で勝利。軽快なフットワークを武器にラリーを展開する相手を、しっかり強打で沈めて勝利を掴みとりたい。

髙橋が1回戦を突破すると、2回戦ではシード選手の韓悦と対決する。相手は2017年の世界ジュニア準優勝の実績を持つ中国の若手。現在は中国の3番手にまで上昇。ワールドツアーSuper500以上の大会で好結果はまだ出していないものの、伸び盛りなホープとして期待を寄せられている。髙橋にとっては、相手に先手を与えず、自分のペースで試合を進めるかが勝負のポイントとなりそうだ。

髙橋沙也加の1回戦:8月19日/前回結果:不出場

大堀彩
(トナミ運輸/24位)

1回戦:張雁宜
(香港/26位)

3年連続での世界選手権の切符を手にした大堀彩。初戦の相手は香港の一番手、張雁宜(チャン・ガンイ)。目立った成績はないものの、積極的に攻撃を仕掛けてくる相手だけに、まずは守備からリズムを作って勝利につなげたい。

ここを勝ち抜けば、2回戦で待っているのが前回の銅メダリストである中国の何冰嬌だ。普段は穏やかな表情を見せるが、コート上では気迫あふれるプレーを連発。7月のアジア3連戦(インドネシア、ジャパン、タイOP)はすべて2回戦負けと本調子を欠いたものの、強豪集うこの大会で結果を残して再浮上のきっかけをつかみたいはず。大堀はこの強敵とのサウスポー対決を制して3回戦へと進みたい。

大堀が順当に勝ち進んだ場合、3回戦が髙橋、準々決勝では奥原と、日本対決が続くことになりそうだ。

文/バドミントン・マガジン編集部

写真/BADMINTONPHOTO

※世界ランキングは8月13日付け

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