7月31日(水)に開幕した『熊本インターハイ』。競技2日目の8月2日(金)は、八代トヨオカ地建アリーナ(八代市総合体育館)で男女団体戦の準々決勝から決勝が行なわれた。ここでは、男子のダイジェストをお伝えしよう。
【男子ダイジェスト】
熱戦の末に準決勝に進出したのは、浪岡(青森)、東大阪大柏原(大阪)、聖ウルスラ学院英智(宮城)、ふたば未来学園(福島)の4チーム。準決勝では、選抜王者の浪岡が強豪・東大阪大柏原の挑戦を3-0で退けて優勝に王手をかける。反対の山からは、ここまで激闘を制してきたふたば未来を聖ウルスラが3-1で下して決勝へとコマを進めた。
高校選抜と同じく、浪岡と聖ウルスラが激突した決勝戦。ダブルス2試合、シングルス1試合が3面同時に開始されたなかで、先に流れをつかんだのは聖ウルスラだった。第1ダブルスに立った菊川旭飛/吉岡壮馬が持ち前の攻撃力を発揮して浪岡の八岩慎之介/飛田修を2-0で退けると、トップシングルスの八島良弥も躍動。準々決勝、準決勝と格上の相手を破ってきた勢いそのままに、難敵の久慈友也を8本、17本に抑えて勝利をつかんだ。
すると、エース対決となった第2ダブルスは、聖ウルスラの熊谷翔/藤澤佳史が選抜王者の奈良岡功大/武藤映樹を2-1で撃破。熊谷/藤澤は過去4戦、勝ち星のなかった相手からこの大一番で殊勲の勝利をつかみ取り、エースとしての大きな仕事を果たしてみせた。
高校選抜と東北大会ではいずれも2-3と、あと一歩のところで浪岡に敗れていた聖ウルスラ。その悔しさを力に変えて努力を重ねてきた聖ウルスラが、10年連続10回目の出場という節目の年に悲願の初優勝を達成した。
大会3日目の8月3日(土)は、男子個人ダブルスの1回戦~準々決勝が八代トヨオカ地建アリーナ(八代市総合体育館)と八代市東陽スポーツセンターで、女子個人ダブルスの1回戦~準々決勝が芦北町民総合センターと八代白百合学園高で行なわれる。試合開始時間は9時半の予定。
【優勝コメント】
畑山辰徳 監督
「うれしいです。生徒たちに感謝しかありません。いい準備はしてきたつもりなのですが、インターハイを迎えるまで『大丈夫かな?』という不安はありました。私は全国優勝をしたことがない監督なので…。でも、選手たちは前向きなんですね。一戦一戦重ねるごとに、自立していきました。オーダーも、生徒たちが決めるんです。戦うのは生徒たち。戦っている彼らの感覚や思いを信じました」
藤澤佳史キャプテン
「選抜では浪岡に2-3で負けていたので、今回は3-0で勝って優勝したい気持ちが強かったです。オーダーは、相手のオーダーを読んで、自分たちが奈良岡/武藤ペアと戦いたくて2ダブにしました。エースとしてのプレッシャーは少しありましたが、チームが応援などで支えてくれていたので、やるしかないと強気で戦えた。最後は強気が大事ということは監督から教わったことでもあるので、監督には本当に感謝しています。(監督の涙を見て)優勝して泣かせようと思っていたのでよかったです。ここから個人戦も勢いに乗って、頑張ってまた泣かせます!」
準々決勝
浪岡(青森)3-0富士見(静岡)
東大阪大柏原(大阪)3-1新田(愛媛)
ふたば未来学園(福島)3―2札幌龍谷学園(南北海道)
聖ウルスラ学院英智(宮城)3-1瓊浦(長崎)
準決勝
浪岡 3-0 東大阪大柏原
聖ウルスラ学院英智 3-1 ふたば未来学園
決勝
聖ウルスラ学院英智 3-0 浪岡
菊川旭飛/吉岡壮馬②〔21-19、21-17〕0●八岩慎之介/飛田修
熊谷翔/藤澤佳史②〔14-21、21-16、21-14〕1●奈良岡功大/武藤映樹
八島良弥②〔21-8、21-17〕0久慈友也
★男子団体の最終結果はこちら
★熊本インターハイの熱戦の模様は、8月22日(木)発売の『バドミントン・マガジン』9月号でも紹介します。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/桜井ひとし