8月2日に開催されたBWFワールドツアーのタイOP(Super500)4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。
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5種目でベスト8入りを果たしている日本勢。男子シングルスでは、常山幹太(写真右)と西本拳太が上位進出をかけて準々決勝のコートに立った。昨年のタイOPで優勝を飾っている常山は、先週のジャパンOPで2回戦で敗れているサイ・プラニース・B.(インド)と対戦。第1ゲームを11-15から逆転した常山は、第2ゲームの中盤以降で一気に差を広げて21-12で勝利。リベンジをきっちり果たし、Super500以上の大会ではこの大会以来となるベスト4進出を決めた。西本は台湾の周天成(チョウ・ティエンチェン)に0−2で敗戦し、上位進出はならなかった。
女子シングルスの髙橋沙也加(写真)も、格付け高いSuper500の大会で久々に上位進出を決めた。準々決勝の相手はインドネシアのフィトリアニ。第1ゲームを22-20で奪った髙橋は、第2ゲームを落としたものの、最終ゲームを21-14で下し準々決勝を突破。奥原希望、山口茜が不在でも、日本女子の層の厚さを示す勝利を手にしている。
女子ダブルスは3ペアが準々決勝を戦った。ジャパンOP準優勝の松本麻佑/永原和可那は、中国の李茵暉(リ・インフイ)/杜玥(ドゥ・ユエ)とファイナルゲームにもつれた勝負に敗れ、上位進出はならず。髙橋礼華/松友美佐紀と米元小春/田中志穂の日本ペア対決は、米元/田中が第1ゲームを8-21で落としたが、第2、3ゲームは12本、11本に抑えて逆転勝利。全英OP(Super1000)以来のベスト4進出を決めている。
男子ダブルスでは世界ランク5位の遠藤大由/渡辺勇大が、インドネシアOP、ジャパンOP連続優勝中のギデオン/スカムルヨ(インドネシア)から殊勲の白星をつかんだ。第1ゲームを先制した遠藤/渡辺は、第2ゲームこそ19-21で奪われたものの、ファイナルゲームで底力を発揮。12オールの場面から先に5連続ポイントで抜け出すと、最後はそのまま押し切って21-14で勝利。強敵を破った遠藤/渡辺が、準決勝の切符を手にした。
混合ダブルスは渡辺勇大/東野有紗と金子祐樹/松友美佐紀の2ペアがベスト8を戦った。世界ランク3位の渡辺/東野は、インドペアに2−0のストレート勝利を収めて準決勝に進出。金子/松友は香港の一番手ペアと接戦を演じたが、ファイナル勝負の末に敗れて上位進出はならず。混合ダブルスは渡辺/東野のみが勝ち進んでいる。
このほか、20試合が行なわれた準々決勝は、そのうち13試合がファイナル勝負にもつれる状況に。そんな中、地元タイ勢が奮起した。女子シングルスではエースのラチャノック・インタノンと、ポンパウィ・チョチュウォンがベスト4に入ったほか、混合ダブルスのデチャポル/サプシリーも準決勝に進出している。
準々決勝の結果、準決勝の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準々決勝(8月2日)
周天成(台湾)②〔21−12、21−16〕0●西本拳太45分
伍家朗(香港)②〔22−20、17−21、21−17〕1●コーシット・ペッパダブ(タイ)
リー・ジジャ(マレーシア)②〔11−21、21−14、21−13〕1●シサル・ヒレン・ラスタビト(インドネシア)50分
常山幹太②〔21−18、21−12〕0●サイ・プラニース・B.(インド)35分
▼準決勝(8月3日)
周天成(台湾) − リー・ジジャ(マレーシア)
常山幹太 − 伍家朗(香港)
【女子シングルス】
▼準々決勝(8月2日)
髙橋沙也加②〔22−20、15−21、21−14〕1●フィトリアニ(インドネシア)55分
陳雨菲(中国)②〔21−15、21−8〕0●ソニア・チア(マレーシア)41分
ラチャノック・インタノン(タイ)②〔21−17、21−15〕0●陳暁欣(中国)
ポンパウィ・チョチュウォン(タイ)②〔21−15、15−21、21−12〕1●張雁宜(香港)53分
▼準決勝(8月3日)
ラチャノック・インタノン(タイ) − ポンパウィ・チョチュウォン(タイ)
髙橋沙也加 − 陳雨菲(中国)
【男子ダブルス】
▼準々決勝(8月2日)
シェティ/ランキレッディ(インド)②〔21−17、17−21、21−19〕1●催率圭/徐承宰(韓国)60分
遠藤大由/渡辺勇大②〔21−17、19−21、21−14〕1●ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)63分
高成炫/申白喆(韓国)②〔14−21、21−19、21−17〕1●劉成/黄凱祥(中国)52分
李俊慧/劉雨辰(中国)②〔21−16、21−19〕0●ゴーVS/タンWK(マレーシア)33分
▼準決勝(8月3日)
遠藤大由/渡辺勇大 − 李俊慧/劉雨辰(中国)
シェティ/ランキレッディ(インド) − 高成炫/申白喆(韓国)
【女子ダブルス】
▼準々決勝(8月2日)
米元小春/田中志穂②〔8−21、21−12、21−11〕1●髙橋礼華/松友美佐紀56分
李茵暉/杜玥(中国)②〔21−18、18−21、21−15〕1●松本麻佑/永原和可那77分
李紹希/申昇瓚(韓国)②〔9−21、21−15、21−15〕1●李汶妹/鄭雨(中国)49分
張藝娜/金慧麟(韓国)②〔9−21、23−21、21−19〕1●ポリイ/ラハユ(インドネシア)59分
▼準決勝(8月3日)
米元小春/田中志穂 − 張藝娜/金慧麟(韓国)
李茵暉/杜玥(中国) − 李紹希/申昇瓚(韓国)
【混合ダブルス】
▼準々決勝(8月2日)
デチャポル/サプシリー(タイ)②〔20−22、21−17、21−14〕1●何濟庭/杜玥(中国)82分
鄧俊文/謝影雪(香港)②〔21−13、9−21、21−15〕1●金子祐樹/松友美佐紀42分
渡辺勇大/東野有紗②〔21−13、21−15〕0●ランキレッディ/ポンナッパ(インド)29分
王懿律/黄東萍(中国)②〔21−19、21−14〕0●徐承宰/蔡侑玎(韓国)37分
▼準決勝(8月3日)
渡辺勇大/東野有紗 − 鄧俊文/謝影雪(香港)
王懿律/黄東萍(中国) − デチャポル/サプシリー(タイ)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO