7月23日より開幕したダイハツ・ヨネックスジャパンOP(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ/Super750)。大会4日目の7月26日は、各種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、女子シングルスの奥原希望、山口茜、女子ダブルスの松本麻佑/永原和可那、志田千陽/松山奈未のコメントを紹介する。
奥原希望(太陽ホールディングス)
結果:ニチャオン・ジンタポル(タイ)に2-1で勝利し、準決勝進出
「後半、主導権は自分がずっと握っていたと思いますが、相手の我慢強さだったりアンラッキーが続いて、なかなか流れが完全にこなかったのがすごくモヤモヤして、苦しかったです。でも、今日もお客さんがたくさん応援してくれたので、その声援に本当に後押しされて、最後の1本をもぎ取ることができました。今日の試合は私の中で出だしからよくなくて、相手のリズムにうまく合わなかったところがありました。でも、タイトルをとるときは、必ずこういう試合をものにして結果がついてきた。なので、今日を乗り越えられたことは一つよかったなと思います。シード選手が敗れる波乱のなかで、自分はシード選手としてしっかり勝ち残っているので、そのプライドを持って明日も戦いたい。相手は戴資頴選手に勝ったりして最近上がってきている選手なので、今日みたいな苦しい展開になると思いますが、また自分のメンタルの強さで乗り切れたらと思います」
山口茜(再春館製薬所)
結果:プサルラ・V.シンドゥ(インド)に2-0で勝利し、準決勝進出
「1ゲームの最初にリードされて不安はありましたが、しっかり中盤に追いつくことができた。お互いに最初からスピードを上げていて最後まで苦しかったんですが、1ゲームを取りきれたのが大きいです。(これでプサルラには連勝)ラリーが長くなったり、終盤きついときにもガマンして攻撃を続けられるようになった感覚は、先週の準々決勝あたりからあります。これはフィジカル、メンタルともにふだんの練習からそういう場面を想定してガマンしているので、習慣化できたというか……もちろんきついのはあるんですが、以前よりもそのきつさがマシというか。ただ、今後もいまの感覚を固定できるかは複雑なところです。(明日に向けて)やっぱりお客さんに盛り上がってもらえるとうれしいですし、より多くの人にプレーを見てもらって、バドミントンのおもしろさが伝わって、バドミントンがもっとメジャーになるようなプレーができればいいなと思います」
松本麻佑(左)/永原和可那(北都銀行)
結果:志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)に2-0で勝利し、準決勝進出
松本「終始僅差の試合で、2ゲーム前半は相手にスピードで圧倒されましたが、後半は空間を使いながら自分たちのプレーができたと思います。以前の対戦を見直したら、そのときよりも私たちのスピードが落ちているように感じたので、そのスピードに戻すように意識しました。昨日までは自分たちのかたち、攻めるためのレシーブがあまりできていなかったんですが、少しはできたかなと思います」
永原「最近の私たちはプレーの偏りが多く、今日はそこを修正するようにしました。相手は2人ともパワーがあり、上から打たれると怖い。ですが自分たちも攻撃が持ち味で、なるべく攻撃の時間を長くするようイメージしてレシーブしていました。またこのところ、2人のローテーションのスピードが遅くなったと感じていたので、試合前にコミュニケーションを取り、入れ替わり方、足の動かし方などを意識するようにしたんです」
志田千陽(右)/松山奈未(再春館製薬所)
志田「2ゲーム目をリードしていてチャンスがあったのに、自分たちのミスで相手にチャンスを与えてしまい、最終的に勝ち切られたところが反省点です。私たちは低い展開に持っていきたくて、そのチャンスを待たなきゃいけなかったのですが、無理やり持っていこうとしたところがミスにつながったと思います。これまで回っていたSUPER100や300の大会とは雰囲気が違うなかで準々決勝までいけたのはよかったです。(ベスト8という結果については)自信にしていい部分もありますが、満足してはいけないと思っています」
松山「勝てるチャンスがあったのに勝ち切れなかったところで実力不足を感じました。相手に大きい展開にされたときに、自分たちが我慢できない展開が目立ってしまった。今後は、それを克服していけたらと思います。速い展開でやりあえたところはよかったと思いますが、勝ち切るところまでいかないと差は縮まらない。今回の経験をいかして、勝てるようになりたいです」
取材・文/楊順行、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳