5月21日に開催された世界国別男女混合対抗戦・スディルマンカップ2019(中国・南寧)3日目は、各グループの予選リーグが行なわれた。
大会レポート・フォトギャラリーの一覧はこちら
世界バドミントン国別対抗戦2019
スディルマンカップ
CSテレ朝チャンネル2で連日生中継!!
前半のセッションで行なわれたのはトップレベルのグループ1/D組、インドとマレーシアの一戦。マレーシアは大会初日の中国戦を0−5で落としており、ここで負ければ予選リーグ敗退が決まる厳しい状況。一方のインドは、これが今大会の初戦ではあったものの、次戦の中国戦を考えれば白星が必須。どちらも決勝トーナメントへの生き残りをかけた、負けられない勝負となった。
両チームの白熱した勝負は第1試合から繰り広げられた。混合ダブルスはマレーシアの世界ランキング13位ペア、ゴー・スーンファット/ライ・シェブロンジェミーが優勢かと思われたが、先制ポイントを獲得したのはインドのランキレッディ(写真右)/ポンナッパ。70分に及ぶ激しいファイナル勝負を24-22でモノにしてみせる。男女シングルスに強みを持つインド。流れ大きく引き寄せたかに見えた。
しかし、男子シングルスに出場したマレーシアの若手、リー・ジジャが、インドのサミール・バラマを2−0で完封。長身からの攻撃で押し込み勝利をつかむと、続く女子シングルスはインドのプサルラ・V.シンドゥが奪い返したものの、男子ダブルスはマレーシアのチア/テオが22-20、21-19の接戦を制して2−2のイーブンに戻した。
勝負の行方は女子ダブルスに持ち越されたが、最後の白星を手にしたのはマレーシアのチョウ・メイクァン/リー・メンイァン。積極的に攻撃を仕掛けて2−0で勝利。インドを下したマレーシアがリーグ戦成績を1勝1敗とし、決勝トーナメント進出の可能性をぐっと引き寄せた。
グループ1のもう一試合は、日本と同じグループAのタイとロシアの対戦。ロシアは前日の日本戦で敗れていたが、男子シングルスと男子ダブルスがそれぞれ勝利するなど、好勝負を演じていた。その勢いは、タイ戦でも持続。第1試合の男子ダブルス・イワノフ/ソゾノフが、低い展開となったスピード勝負を制して白星をつかむと、第3試合の男子シングルスに登場したウラジミール・マルコフが、西本拳太戦に続く勝利をあげ、ロシアが2−1とした。
一方のタイは、第2試合に組まれた女子シングルスのラチャノック・インタノン(上写真)が「今日はあまりいいパフォーマンスではなかった」と振り返ったものの、2−0で制してエースの役割をしっかり果たす。男子単複を落としたことで1−2と思わぬ状況だったが、第4試合に登場した女子ダブルス世界ランク9位のジョンコパン/ラウィンダが、しっかり勝ち星をつかんで2−2の同点に持ち込む。最終試合は混合ダブルス。ここは世界ランク4位の実力者・タイのデチャポル/サプシリーが10本、11本で快勝し、タイが逆転勝ちでリーグ初勝利をあげた。なお、敗れたロシアは日本、タイに2連敗を喫したことで予選リーグ敗退が確定的に。男子単複は2試合ともに白星をつかんだものの、女子の層の薄さが響いた結果となった。
21日に行なわれた各グループ・予選リーグの結果は以下の通り。
【グループ1】
▼グループA
タイ(1勝)3−2ロシア(2敗)
MDキッティヌポン/ニピポン●1〔11−21、21−19、15−21〕②イワノフ/ソゾノフ58分
WSラチャノック・インタノン②〔21−7、21−16〕0●エフゲニア・コステツカヤ35分
MSカンタフォン・ワンチョレン●0〔13−21、15−21〕②ウラジミール・マルコフ50分
WDジョンコパン/ラウィンダ②〔21−19、21−14〕0●ボロトワ/デフレトワ42分
XDデチャポル/サプシリー②〔21−10、21−11〕0●ドレミン/ディモーワ31分
▼グループD
マレーシア(1勝1敗)3−2インド(1敗)
XDゴーSH/ライSJ●1〔21−16、17−21、22−24〕②ランキレッディ/ポンナッパ70分
MSリー・ジジャ②〔21−13、21−15〕0●サミール・バラマ48分
WSゴー・ジンウェイ●0〔12−21、8−21〕②プサルラ・V.シンドゥ35分
MDチア/テオ②〔22−20、21−19〕0●レッディ/アットリ37分
WDチョウMK/リーMY②〔21−11、21−19〕0●ポンナッパ/シッキ42分
【グループ2】
▼グループA
ベトナム(1勝2敗)3−2アメリカ(3敗)
フランス(3勝)3−2オランダ(2勝)
【グループ3】
▼グループA
オーストラリア(2勝)3−2ネパール(2敗)
アイルランド(2勝)3−2ニュージーランド(2敗)
▼グループB
スリランカ(2勝)5−0リトアニア(1敗)
スイス(2勝)5−0スロバキア(1敗)
【グループ3】
▼グループA
カザフスタン(1勝)4−1グリーンランド(2敗)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳、BADMINTONPHOTO