4月16日、BWF(世界バドミントン連盟)が発表する世界ランキングが更新された。ワールドツアーの上位大会が組まれたアジア3連戦、インドOP(Super500)、マレーシアOP(S750)、シンガポールOP(S500)を終え、各種目に順位とポイントに変動があった。ここでは、男女シングルスの順位を紹介しよう。
【男子シングルス】
前週のシンガポールOPで優勝を飾った桃田賢斗(写真)が、男子シングルスの世界ランク1位を独走している。S500優勝で獲得できる9200ポイントを加え、現在は10万8800ポイント。あと少しで11万ポイントに迫る勢いだ。
2位は8万7432ポイントの石宇奇(シー・ユーチー/中国)。3位はビクター・アクセルセン(デンマーク)と続き、マレーシアOP準優勝の諶龍(チェン・ロン/中国)が4位につけている。マレーシアOPでは同郷の諶龍と争い、そして優勝を飾った林丹(リン・ダン/中国)は、高ポイントを加算したものの昨年の不調が響いて13位。ここから、さらなる浮上をねらってくるはずだ。
その他の日本勢は、10位に西本拳太、11位に常山幹太とトナミ運輸の二人が並んでいる。その差は1179ポイント。東京オリンピックで日本男子シングルスが獲得できる出場枠は、最大「2」。その椅子をかけて、すでに熾烈な2番手争いがくり広げられている。
日本B代表を中心とした若手も好調で、大阪国際チャレンジ(IC)優勝などの実績を残した渡邉航貴が、2ランクアップの59位。4ランクダウンで58位となった日本ユニシスの先輩・五十嵐優に、こちらはわずか50ポイント差。二人が激しく争っている。さらに、早稲田大を卒業して社会人1年目を迎えた古賀穂が5ランクアップの81位、高校選抜三冠の奈良岡功大が10ランクアップの83位と、それぞれ順位を上げている。
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【女子シングルス】
マレーシア、シンガポールの2大会で優勝を飾った女帝・戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)が、堂々の1位をキープしている。今季はS500以上の大会で3回決勝に進み2優勝と、その強さは健在だ。各国のトップ選手が本気モードで挑む五輪レースが始まっても、当分は同種目のトップを譲ることはないだろう。
2位は日本の奥原希望(写真)。3月の全英OP(S1000)覇者である陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)を21ポイント上回り、自己最高位だった2位に再浮上している。3位の陳雨菲と4位・山口茜とのポイント差も小さく、2〜4位は混戦が続いている。5位は現在リハビリ中のキャロリーナ・マリーン(スペイン)となり、6位以下はプサルラ・V.シンドゥ(インド)、何冰嬌(へ・ビンジャオ/中国)、ラチャノック・インタノン(タイ)の順。 また、昨年からワールドツアーに本格復帰した2012年ロンドン五輪金メダリストの李雪芮(リ・シュェルイ/中国)が、着実に順位を上げて14位となっている。
日本勢3番手につける髙橋沙也加(13位)、4番手の大堀彩(19位)はトップ20位以内を確保しているが、本格的な五輪レースが4月末から始まるだけに、上位成績をあげて少しでも上の順位をめざしたい。
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文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO