4月15日(月)、マレーシアOP(クアラルンプール/Super750)&シンガポールOP(シンガポール/Super500)に参戦していた日本代表選手が帰国した。日本勢は男子シングルスの桃田賢斗が今季2つ目となるタイトルを手中にしたほか、男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士、女子ダブルスの松本麻佑/永原和可那が今季初優勝を果たしている。以下は、帰国後の囲み取材に応じた桃田のコメント。
――優勝したシンガポールOPを振り返って。
桃田 1回戦から苦戦していて、そこで勝てたことで、そのあと思い切ってプレーできたのかなと思います。
――決勝は、アジア大会で敗れているインドネシアのアンソニー・S・ギンティン選手と対戦。
桃田 今大会のギンティン選手はすごく調子がよくて、1ゲーム目は圧倒されてしまったんですが、2ゲーム目はフィジカル面で勝つことができたので、そこは自分の成長したところかなと思います。
――ギンティン選手を乗せてしまい、自分の中で心が折れそうになってしまったとか、そういうところはありましたか?
桃田 心は折れてないですけど、2ゲーム目リードされたときに、少し消極的になってしまったところはあります。それでも、相手の疲れが見えてきて、1球でも多くコートに返そうと思ったのがよかったかなと。
――第2ゲーム、ターニングポイントをあげるとすると?
桃田 自分のヘアピンが2回ネットインして、そのあたりから少し流れが変わったのかなと思います。
――ファイナルゲームでもギンティン選手に先行される場面があった。
桃田 ファイナルゲームで、最初に自分が入ったコートは少しやりづらいコートだったので、先行されても大丈夫と思っていました。相手も疲れが見えていたので、落ち着いてプレーできていたと思います。
――昨年までは優勝しても静かに喜びを表現していましたが、今年に入ってからは、かなりガッツポーズを出すようになっている。
桃田 そうですね。やっぱり、ほかの選手に研究されているなというのを感じますし、どんどん厳しい戦いになってきて。昨日も正直、苦手な相手だったので、苦しい1週間でしたし、それもあって喜びが自然と出たのかなと思います。すごくうれしかったです。
――研究されていることを感じると。
桃田 自分のクセというか、打ちやすいコースに、対戦相手の体が向いているので、すごく研究されているなと感じますね。
――そうした中で勝っていくというのは、自分の成長につながるという部分はありますか?
「すごく厳しいので、大変だなと感じますが、研究されるということは、みんなが自分を意識しているということ。世界ランク1位でしか味わえないことだと思うので、苦しいですけど、成長できると思っています。試合を重ねるごとにメンタルが強くなっていると感じています」
――マレーシアOPでは桃田選手のあこがれの存在でもある林丹選手が優勝。表彰式には、林丹選手と同じくレジェンド的な存在であるリー・チョンウェイ選手も登場しました。刺激を受けるようなところはありましたか。
桃田 観客もすごく盛り上がっていましたし、あらためてすごい選手たちだなと。あらためて、自分もああいう選手になりたいと思いました。ただ、自分自身はまだまだ。あまり先を見過ぎず、自分らしく頑張っていきたいなと思います。
取材・構成・写真/バドミントン・マガジン編集部