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【高校選抜2019】奈良岡功大が3冠達成!<男子個人> 

第47回全国高校選抜」の競技4日目、27日は、茨城県のひたちなか市総合体育館で試合が行なわれた。男女ともにダブルスが準決勝から、シングルスが準々決勝から実施され、各種目で優勝者が決まった。ここでは、男子のダイジェストをお伝えしよう。

【男子ダブルス】

全国初優勝を達成した奈良岡功大(左)/武藤映樹

先に行なわれた男子ダブルスの準決勝は、インターハイ3位の実力を持つ奈良岡功大/武藤映樹(浪岡)が、同8強の中島巧/杉本一樹(瓊浦)を2-0で撃破。ともにゲームポイントを先に握ったのは瓊浦ペアだったが、奈良岡/武藤は果敢に攻めて鮮やかに逆転。第1ゲームは25‐23、第2ゲームは26‐24で激闘を制し、決勝にコマを進めた。反対のヤマからは、昨年の選抜で8強入りした小川航汰/樋口稜馬(日章学園)が、野田統馬/浦隆斗(八代東)を2-1で破って決勝進出。ファイナルゲームは22‐20と、接戦を制して決勝進出を決めた。

迎えた頂上決戦。第1ゲームで先行したのは小川/樋口だった。しかし、奈良岡/武藤は焦らない。奈良岡が多彩なサービスで相手を翻ろうしてリズムをつかむと、13-17から6連続得点に成功。このゲームを21-19で奪うと、第2ゲームは13本に抑えて全国初優勝をつかみ取った。

スピードを生かした攻撃力を武器に、準優勝を果たした小川(左)/樋口(日章学園)

【男子シングルス】

シングルスは、3冠をめざす奈良岡功大(浪岡)が、高橋洸士(東大阪大柏原)、稲光翔太郎(ふたば未来学園)を2-0で破って決勝に進出。反対のヤマでは、第1シードの秦野陸(埼玉栄)が準々決勝で町祥英(瓊浦)、準決勝では池端元哉(熊本学園大付)を9本、14本と圧倒するなど、隙のない戦いぶり。タイトル奪取への強い意志を感じさせた。

しかし、その秦野を奈良岡が上回る。ファイナルゲームにもつれた決勝戦は、奈良岡が中盤からギアを上げて主導権を掌握。最後は21-14で1時間20分の激闘に決着をつけた。この日5試合目の奈良岡は途中、足をつるアクシデントに見舞われたが、「ここで絶対に勝ちたかった」という執念を見せて3冠を達成。4日間で男子最多の18試合を戦い抜き、その強さをあらためて証明した。

3冠を達成した奈良岡功大(浪岡)。男子の3冠は2016年の渡邉航貴(当時・埼玉栄)以来
全日本ジュニア王者の秦野陸(埼玉栄)は準優勝。決勝では、団体戦のリベンジをめざして気迫あふれるプレーを見せたが、かなわなかった

【優勝者コメント】

奈良岡功大(ダブルス&シングルス優勝)

「3冠を目標にしていたので、達成できてすごくうれしいです。自分は試合数が多くてキツかったんですけど、秦野選手の気持ちに負けないようにしていました。決勝は両足がほぼつっているような状態でしたが、しっかり練習をしてきたので、乗り越えられたんだと思います。それに、支えてくれた方々、監督、コーチのおかげで勝てた。感謝しています。

ダブルスは全然練習していなかったんですけど、パートナーの調子がよくて、バンバン決めてくれたので助かりました。瓊浦との準決勝を2-0で勝てたのが大きかったです。2人とも、今回こそは優勝したいと思っていたので、決勝でも勝って、一緒に優勝できてよかったです」

武藤映樹(ダブルス優勝)

「準決勝は自分がてんぱってしまってダメな部分が多かったんですけど、監督や功大が『ここ一本』などと声をかけてくれて、立て直すことができました。ペアとしてはほとんど練習していませんが、以前より話し合うことが増えて、コンビネーションもよくなったと思います。全国大会での優勝は初めてなので、すごくうれしいです」

奈良岡功大(左)/武藤映樹(浪岡)

【男子個人戦の結果】(27日)

◆男子ダブルス
▼準決勝
小川航汰/樋口稜馬(日章学園)②〔14−21、21−12、22−20〕1●野田統馬/浦隆斗(八代東)
奈良岡功大/武藤映樹(浪岡)②〔25−23、26−24〕0●中島巧/杉本一樹(瓊浦)
▼決勝
奈良岡功大/武藤映樹②〔21−19、21−13〕0●小川航汰/樋口稜馬

◆男子シングルス
▼準々決勝
秦野 陸(埼玉栄)②〔21−9、21−14〕0●町 祥英(瓊浦)
池端元哉(熊本学園大付)②〔21−17、21−19〕0●李 正(ふたば未来学園)
稲光翔太郎(ふたば未来学園)②〔16−21、21−11、21−16〕1●百上拓海(埼玉栄)
奈良岡功大(浪岡)②〔21−12、21−18〕0●高橋洸士(東大阪大柏原)
▼準決勝
秦野 陸②〔21−9、21−14〕0●池端元哉
奈良岡功大②〔21−17、21−14〕0●稲光翔太郎
▼決勝
奈良岡功大②〔21−17、14−21、21−14〕1●秦野 陸

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取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/川口洋邦

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