3月6日にBWFワールドツアー・Super1000の全英OP(イングランド・バーミンガム)が開幕した。大会初日は各種目1回戦が行なわれ、日本代表選手らが上位進出をねらい世界各国のトップランカーと対戦した。
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バドミントン全英OP2019
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5種目のうち、出場選手全員が勝利を飾ったのは女子シングルス。2016年の同大会で優勝した実績のある奥原希望は、インドネシアの1番手・グレゴリア・マリスカ・トゥンジュンを2−0で退けると、山口茜、大堀彩、髙橋沙也加の3選手もそれぞれ2−0のストレートで白星をつかみ、2回戦に進出した。
男子シングルスは世界ランキング1位の桃田賢斗が、タイのコーシット・ペッパダブに対して21-13、21-7で快勝。初優勝に向けて快調なスタートを切った。また、世界ランク5位の孫完虎(ソン・ワンホ/韓国)と対戦した西本拳太は、第1ゲームを23-21で制した後の第2ゲーム、相手の途中棄権により白星を獲得。1回戦を突破した。中国のレジェンド・林丹(リン・ダン)との勝負に挑んだ常山幹太は、第1ゲームを19-21で奪われたものの、第2ゲームを21-14で取り返すと、最終ゲームは21-7で制して逆転勝利。強敵を下して2回戦に進出している。
日本選手同士の対決もあったダブルス。男子ダブルスでは園田啓悟/嘉村健士と保木卓朗/小林優吾が激突し、チームの先輩である園田/嘉村がファイナル勝負を制して2回戦へ。世界ランク4位の遠藤大由/渡辺勇大も、マレーシアの新鋭ペアを2−1で退けて初戦を突破している。全英優勝経験のあるロシアペアと対戦した井上拓斗/金子祐樹は、最終ゲームまでもつれる試合を展開したが、最後は16-21で敗れて2回戦進出はならなかった。
女子ダブルスは福島由紀/廣田彩花、米元小春/田中志穂らが順当に白星をつかむなか、2016年の全英覇者で、2回目の優勝をねらう髙橋礼華/松友美佐紀(写真右)が黒星を喫した。相手は韓国の鄭景銀(ジュン・キュンユン)/張藝娜(ジャン・イェナ)という難敵だったが、1−1で迎えたファイナルゲームを19-21で落とし敗戦。優勝候補の一角が初戦で姿を消した。松本麻佑/永原和可那と櫻本絢子/髙畑祐紀子の日本ペア対決は、松本/永原に軍配。5ペアが出場した同種目では、3ペアが2回戦に勝ち上がっている。
昨年は渡辺勇大/東野有紗(写真右)が、日本人として初めて優勝を飾った混合ダブルス。連覇に挑戦する二人は、デンマークのクリスチャンセン/ペデルセン(デンマーク)と激突すると、第1ゲームは渡辺/東野、第2ゲームはデンマークペアが奪う。勝負所となった最終ゲームは、21-14で制した渡辺/東野が勝利。強敵を退けて2回戦に進出した。また、今年からA代表に選出された権藤公平/栗原文音は、デンマークペアの第1ゲーム途中棄権により白星を獲得している。
海外選手の結果を見ると、優勝候補らが初戦で敗れるケースが目立った。女子シングルスでは、2018年ワールドツアーチャンピオンのプサルラ・V.シンドゥ(インド)が、成池鉉(スン・ジヒュン/韓国)とのファイナル勝負に敗れて2回戦に勝ち進めず。また、ドイツOP決勝で山口と激闘を演じたラチャノック・インタノン(タイ)も、中国の若手選手に接戦で敗れた。
男子ダブルス世界ランク1位のギデオン/スカムルヨ(インドネシア)も、中国の張楠(ツァン・ナム)/劉成(リュウ・チェン)に1−2で苦杯。2018年世界王者の李俊慧(リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン/中国)も、同郷の後輩に屈している。男子シングルスは、台湾の周天成(チョウ・ティエンチェン)やインドネシアのアンソニー・シニスカ・ギンティン、諶龍(チェン・ロン/中国)なども1回戦負けを喫している。
日本選手の1回戦結果、2回戦の対戦カードは以下の通り。
初日の選手コメントはこちら
【男子シングルス】
桃田賢斗②〔21−13、21−7〕0●コーシット・ペッパダブ(タイ)40分
西本拳太②〔23−21、14−5、キケン〕0●孫完虎(韓国)42分
坂井一将●0〔10−21、17−21〕②ヤン・O・ヨルゲンセン(デンマーク)30分
常山幹太②〔19−21、21−14、21−7〕1●林丹(中国)61分
▼2回戦(3月7日)
桃田賢斗 − カンタフォン・ワンチョレン(タイ)
西本拳太 − 常山幹太
【女子シングルス】
奥原希望②〔21−17、21−16〕0●グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)40分
山口茜②〔21−15、21−18〕0●ビートリツ・コラレス(スペイン)34分
大堀彩②〔21−15、21−16〕0●ソニア・チア(マレーシア)35分
髙橋沙也加②〔22−20、21−13〕0●ゴー・ジンウェイ(マレーシア)37分
▼2回戦(3月7日)
奥原希望 − 髙橋沙也加
山口茜 − ミア・ブリックフェルト(デンマーク)
大堀彩 − 陳雨菲(中国)
【男子ダブルス】
園田啓悟/嘉村健士②〔21−17、19−21、21−9〕1●保木卓朗/小林優吾47分
遠藤大由/渡辺勇大②〔21−13、15−21、21−15〕1●オンYS/テオEY(マレーシア)52分
井上拓斗/金子祐樹●1〔21−15、19−21、16−21〕②イワノフ/ソゾノフ(ロシア)55分
▼2回戦(3月7日)
遠藤大由/渡辺勇大 − ゴーVS/タンWK(マレーシア)
園田啓悟/嘉村健士 − ボー/モーゲンセン(デンマーク)
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀●1〔17−21、21−10、19−21〕②鄭景銀/張藝娜(韓国)70分
福島由紀/廣田彩花②〔21−17、21−12〕0●袁倩瀅/吴芷柔(香港)32分
米元小春/田中志穂②〔16−21、28−26、21−16〕1●ポンナッパ/レッディ(インド)77分
松本麻佑/永原和可那②〔21−18、21−16〕0●櫻本絢子/髙畑祐紀子42分
▼2回戦(3月7日)
福島由紀/廣田彩花 − レフィール/トラン(フランス)
松本麻佑/永原和可那 − 金昭英/孔熙容(韓国)
米元小春/田中志穂 − ボロトワ/デフレトワ(ロシア)
【混合ダブルス】
渡辺勇大/東野有紗②〔22−20、21−23、21−14〕1●クリスチャンセン/ペデルセン(デンマーク)72分
権藤公平/栗原文音◯〔7−3、キケン〕●ノアー/トゥーグセン(デンマーク)4分
金子祐樹/松友美佐紀●0〔11−21、15−21〕②デチャポル/サプシリー(タイ)28分
保木卓朗/永原和可那●1〔21−19、10−21、20−22〕②チャン・ペンスン/ゴー・リューイン(マレーシア)54分
▼2回戦(3月7日)
渡辺勇大/東野有紗 − 魯愷/陳露(中国)
権藤公平/栗原文音 − 鄭思維/黄雅瓊(中国)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO