2月16日に『JTB S/Jリーグ2018』5〜10位の順位決定戦が、埼玉県草加市スポーツ健康都市記念体育館で行なわれた。Sブロック・Jブロックの同じ順位のチームが対戦するこの決定戦は、次回S/Jリーグのブロック分けにも関係する一戦。また、9〜10位決定戦の敗者チームは、S/JリーグⅡ優勝チームとの入替戦に臨まなければならず互いの気迫がぶつかり合う好勝負となった。ここでは、男子の順位決定戦の結果をお伝えしよう。
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▼5位決定戦(各ブロック3位同士)
Sブロックでは3勝1敗の成績も、マッチ率の差でTOP4を逃したNTT東日本は、Jブロックで1勝3敗の山陰合同銀行と対戦。第1ダブルスを託されたNTT東日本の尾﨑沙織/川島里羅(右)は、合銀のエース・久後あすみ/横山めぐみに対し、第1ゲームを21-12で抑えると、続く第2ゲームも15本で制してシングルスにつなげる。
勝利まであと一歩としたNTT東日本は、シングルスに若手の大家夏稀(写真)を起用。これに対し山陰合同銀行は、日本B代表の漆﨑真子でポイントを奪いにいったが、先に第1ゲームを制した後の第2ゲーム途中、漆﨑が右肩の痛みを訴え一時中断。その後、プレーを続行したものの、ファイナルゲームでは防戦一方となった漆﨑が途中棄権。これによりNTT東日本が2−0で山陰合同銀行を下して5位を確定させた。
▼5位決定戦(各ブロック3位同士)
NTT東日本 2−0 山陰合同銀行
尾﨑沙織/川島里羅②〔21−12、21−15〕0●久後あすみ/横山めぐみ
大家夏稀◯〔19−21、21−19、14−2〕●漆﨑真子
新玉美郷/渡邉あかね(試合なし)横山恵里香/矢﨑月子
▼7位決定戦(各ブロック4位同士)
ACT SAIKYOと七十七銀行の7・8位決定戦は、ACT SAIKYOが2−0で制してみせた。ACTは第1ダブルスをエースの加藤美幸/柏原みき(右)で奪いにいったが、七十七銀行の河崎綾佳/嶺井優希の攻撃に苦戦して第1ゲームは23-21。第2ゲームは勢いに乗った七十七銀行ペアが21-14で奪い返し、勝負は最終ゲームまでもつれた。後半に入っても互いに譲らぬ攻防を繰り広げた勝負は、ACT の加藤/柏原が21-19で振り切って勝利。続くシングルスの齋藤栞が、七十七銀行の杉野文保をストレートで退け、ACT SAIKYOが2−0で七十七銀行を退けて7位を確保。七十七銀行は8位でS/Jリーグを終えている。
▼7位決定戦
ACT SAIKYO 2−0 七十七銀行
加藤美幸/柏原みき②〔23−21、14−21、21−19〕1●河崎綾佳/嶺井優希
齋藤栞②〔21−18、21−13〕0●杉野文保
川島美南/齋藤夏(試合なし)重信萌夏/毛利美佳
▼9位決定戦(各ブロック5位同士)
負ければ入替戦へと進むことになる岐阜トリッキーパンダースと日立化成の大一番は、岐阜トリパンが激戦を制してS/J残留を決めた。
なんとか入替戦を避けたい両チーム。岐阜トリパンは第1ダブルスに世界ランク1位の福島由紀(手前)/廣田彩花を配して確実にポイントを奪いにいく。すると、福島/廣田は第1ゲームこそ動きの硬さが目立ち21-17と苦戦したが、続く第2ゲームはスピードを上げて21-10で勝利。岐阜トリパンが先制した。
シングルスは日立化成の舟橋佳歩が、長身からの鋭い攻撃で岐阜トリパンの内定選手・小西春七(九州国際大附属高)を19本、10本で振り切り、第2ダブルスにつなげた。
どちらも譲れない第2ダブルスの戦いは、序盤から接戦となった。日立化成はエースで昨年の全日本社会人3位の本田恵利奈/清水望でポイントを奪いにいき、岐阜トリパンは荒木茜羽/今井莉子(写真右)で勝負。先に第1ゲームを奪ったのは荒木/今井だ。激しいラリーの応酬を22-20で制すると、続く第2ゲームも荒木/今井が15-12から一気に抜け出して21-15。喜びの声をあげた岐阜トリパンがS/J残留を決め、敗れた日立化成は入替戦へ。日立化成は2月24日に行なわれる入替戦(東京都立川市)で、S/JリーグⅡ優勝の広島ガスとS/J生き残りをかけて激突する。
▼9位決定戦
岐阜トリッキーパンダース2−1日立化成
福島由紀/廣田彩花②〔21−17、21−10〕0●篠田未来/石橋麻美子
小西春七●0〔19−21、10−21〕②舟橋佳歩
荒木茜羽/今井莉子②〔22−20、21−15〕0●本田恵利奈/清水望
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/福地和男