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【バド×スピ! 連載〈第24回〉】高校卒業後は日本大学へ! 「バドミントン界を変えていけるような選手になりたい」(奈良岡)

小学生時代から頭角を現し、全国大会の男子シングルスにおいて“史上初”や“最年少記録”などの偉業を次々と成し遂げる奈良岡功大(浪岡高校3年)。この連載では、そんなスーパー高校生の日常や素顔に迫っていく。連載第24回は、注目を集める卒業後の進路について、そして、将来の夢について語ってもらった(取材日は2月上旬)。

卒業式を約1カ月後に控える2月上旬、リラックスした表情で練習する奈良岡

皆さん、こんにちは!

今回は、僕の高校卒業後の進路について、お話ししたいと思います。

僕は春から、日本大学に進学します。さまざまな大学を見て回ったのですが、最終的に選んだのが日大でした。その理由は第一に、選手として強くなるための環境が整っていたからです。僕の進むスポーツ科学部は、アスリートコースというものがあります。東京の三軒茶屋キャンパスには、アリーナはもちろん、最新のトレーニング設備が完備されていて、世界で勝つための体づくりをめざす自分にとって、その環境は大きな魅力でした。

 また、バドミントン部の見城(忠昭)監督が、自分の思いを理解してくれたこともすごく大きかったです。僕の夢は、オリンピックで金メダルを取ることと、世界一になること。そこに向かって、まずは世界ランキングを上げていくことが大事になるので、今後は多くの国際大会に出場することに重点を置いて活動していきたい思いがあります。遠征に出れば1、2週間は日本に帰ってこられないですし、ナショナル合宿などの期間を含めれば、大学に通える時間は多くありません。きっと、大学の大会には出られないことがほとんどだと思います。でも、自分が優先させたいことを優先していいと言っていただけた。この2つが、日大に進学を決めた大きな理由です。

昨年末の全日本総合でベスト8に。日本B代表に復帰した。今後はより一層、世界の舞台を中心に戦っていく

そのため練習環境は、ほかのバドミントン部員とは少し形が異なります。バドミントン部と一緒に練習することもありますし、一個人としても自分のチームを作り練習できるようにしていきます。実は、1月のタイマスターズでは、長い間タイの第一人者として国際舞台で活躍してきたブーンサック・ポンサナさんにもトライアルとして試合に帯同していただきました。

プロテニスプレーヤーの錦織圭選手などは海外の試合に出るときに“チーム”として動いているそうですが、僕も頂点を目指すために同じ目標を持ったコーチ、トレーナーと共に最強の“チーム”を作りたいです! まずはそこから始めて行きたいと思っています。

まだ探り探りの状態ですが、周りの方々のサポートのおかげで、自分が夢をかなえるためにどうするべきか、どうしていきたいかが見えてきました。別の競技や、世界的に見たら、当たり前にやっていることではあるのですが、日本ではまだ前例がないぶん、自分が日本のバドミントン界を変えるような存在になれればいいなと思っています。 

ただ、いい意味で、あまりプレッシャーを感じずにやっていこうと思っています。勝たなきゃいけないと思うのではなく、自分はその環境で精いっぱい頑張るだけ。挑戦する気持ちを持ち続け、自分が掲げた目標に向かって頑張っていれば、結果もついてくると思うので、これまでと変わらずやっていきたいです。

東京で一人暮らし。自立に向けて

「大学では、とくに英語の勉強を頑張りたい」と奈良岡。外国人コーチとのやりとりは英語。どんどんコミュニケーションを取れるようにしていきたいという

3月の卒業式のあとは、東京に引っ越して一人暮らしです。自炊や掃除、洗濯、体調管理なども自分でやらなければいけないので、そこは不安ですね(苦笑)。環境が変わることに、少し怖さもあります。自分はやっぱり、青森が好きなので。ゆったりした感じがいいんですよね。夏休みなどにはできるだけ帰って、後輩の面倒を見れたらなと思います。

でも、まずはしっかり自立できるように。そして、2024年のパリ五輪でメダルをねらいたいので、そのための準備、体づくりなどをしっかりやっていきたいです。いまは世界ランクを上げていくことを一番に考えて、一戦一戦、全力で戦っていきたいと思います。

2月11日からはアジア団体選手権(フィリピン・マニラ/~2月16日)が始まります(取材日は大会前)。メンバーに選んでいただきうれしいですし、代表の選手と一緒に戦えるのはすごく楽しみです! 学べるチャンスなので、いまの自分との差を体感できたら。大会は団体戦なので、ガンガン応援して盛り上げて、自分がコートに立てば絶対に勝ちたいです。

日本チームの応援、よろしくお願いします!

 

Profile
ならおか・こうだい◎2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡南小-浪岡中-浪岡高。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V(16年・17年連覇)。高校入学後は選抜の単を2連覇し、2年時には3冠を達成。3年時にはインターハイの単で優勝を果たした。そのほかでは、18年ユース五輪で銅メダル、世界ジュニアで銀メダルを獲得。大阪国際準優勝をはじめ、国内外のシニアの舞台でも活躍しており、19年は国際大会で5回の優勝を飾っている。174㎝66㎏。血液型B。

構成/バドミントン・マガジン編集部

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