1月27日に開催されたBWFワールドツアー・インドネシアマスターズ(Super500/ジャカルタ)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。
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WT上位大会第2戦の決勝戦、その第1試合に登場したのは、今季初Vをねらう髙橋礼華/松友美佐紀(写真右)。相手は、日本ペア2組を下して決勝に勝ち上がった韓国の3番手ダブルス・金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒーヨン)。
第1ゲームを先制したのは髙橋/松友だった。一時は16-9から17オールまで追いつかれる展開となったが、その後の点の取り合いを抜け出して21-19。第2ゲームは中盤まで点差が離れずに接戦となったが、最後は15-14から連続得点で振り切った髙橋/松友が勝利。2019年初優勝を飾り、昨年から続く好調ぶりをしっかりアピール。簡単には崩れない女王の強さを見せつけた。
髙橋/松友に続いてセンターコートに立ったのは、男子シングルスの桃田賢斗(写真奥)。相手は過去3戦全勝中の、アンダース・アントンセン(デンマーク)。前日の準決勝ではデンマークの雄・ビクター・アクセルセンに快勝した桃田だったが、ここではWT初優勝に挑む相手に苦戦。第1ゲームを16-21で落とした桃田は、第2ゲームを奪い返してファイナルゲームに持ち込む。最終ゲームは序盤からポイントの奪い合いとなったが、8オールから先に抜け出したのがアントンセン。17-12とリードしたアントンセンが、そのまま桃田を押し切ってV達成。桃田はこれまで得意としていた相手に初黒星を喫して、19年初タイトルはお預けとなった。
地元インドネシア対決となった男子ダブルスの決勝戦は、後輩のギデオン/スカムルヨ(写真右)が、元世界王者のセティアワン/アッサンに付け入る隙を与えず勝利。マレーシアマスターズ(Super500)に続き、2連続Vを果たした。また、女子シングルスはキャロリーナ・マリーン(スペイン)の途中棄権。これにより、サイナ・ネワール(インド)が2016年オーストラリアOP(当時SS)以来、久々にツアータイトルをつかんでいる。
決勝戦の最終試合に組まれた混合ダブルスは、昨季WT7優勝の好成績を残した世界王者の鄭思維(ツェン・シーウェイ/写真右端)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン/中国)と、2016年リオ五輪金メダリストでインドネシアの至宝・アーマド(写真左端)/ナトシールが激突。現役引退を発表しているナトシールが、地元で有終の美を飾るべく挑んだ第1ゲームは、インドネシアペアが21-19で先制。しかし、最強ペアとして活躍する鄭思維/黄雅瓊も負けてはいない。第2ゲームは14-18から逆転で奪う意地を見せて、勝負の行方はファイナルゲームに持ち越された。体力的にもストレート勝利で終えたかったアーマド/ナトシールは、第3ゲームに入ると連続得点などを許して10-15。後半に点差を詰めたが、最後は中国ペアに振り切られて惜しくも準優勝。ナトシールは地元Vで終わることはできなかったが、ファンの前で衰えぬ強さを披露して今大会を終えている。
決勝戦の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
アンダース・アントンセン(デンマーク)②〔21−16、14−21、21−16〕1●桃田賢斗79分
【女子シングルス】
サイナ・ネワール(インド)◯〔4−10、キケン〕●キャロリーナ・マリーン(スペイン)10分
【男子ダブルス】
ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)②〔21−17、21−11〕0●セティアワン/アッサン(インドネシア)26分
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−19、21−15〕0●金昭英/孔熙容(韓国)40分
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔19−21、21−19、21−16〕1●アーマド/ナトシール(インドネシア)56分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO