12月17日(月)、成田空港内にてBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)でファイナリストとなった選手の帰国会見が行なわれた。
日本勢は女子ダブルスで髙橋礼華/松友美佐紀が4年ぶり2度目の優勝を飾ったほか、男子シングルスの桃田賢斗、女子シングルスの奥原希望、男子ダブルスの遠藤大由/渡辺勇大がそれぞれ準優勝を果たしている。
ここでは、会見と囲み取材に応じた男女シングルス・メダリストの桃田と奥原のコメントを紹介しよう。
桃田賢斗(NTT東日本)
「今大会を振り返ると、準決勝までは自分が相手を振り回して攻撃するパターンができていましたが、決勝ではそれを相手に完全にやられてしまいました。アウエーの中で、自分が少し弱気になってしまったり、相手が勢いに乗ったときに消極的になってしまったりも…。世界選手権で優勝して世界ランクも1位になり、この地位を守りたいという気持ちから、保守的になっている部分も少しあったと思います。でも、本当のチャンピオンは、そういうプレッシャーも跳ね返せる。試合のなかでいろいろ感じながら、トライしていきたいと思います。
(今年1年を振り返って)緊張感やプレッシャーがあるなかで、勝ちきれなかった一年だったと感じています。でも、いろんな大会に出させていただいて、すごく充実した1年だったかなと。でも、まだまだ基礎的なところが足りない。疲労面だったり、食事面だったり、そういうところの対処法がまだまだかなと感じたので、土台からしっかり作って、もっともっとパワーアップをして、来年は今年以上の結果を残せるようにやっていきたいです」
奥原希望(日本ユニシス)
「今大会は準優勝という結果に終わったんですけど、私の中ではまず、ケガなく戦いきれたことに一つホッとしています。
決勝で戦ったプサルラ(・V・シンドゥ/インド)選手は長身を生かした鋭いショットが持ち味ですが、今大会はシャトルが飛ばない中でディフェンスでもポイントを取るシーンが多かったので、けっこう対策を迷ったところがありました。でも、そのなかで、以前自分がやっていたねばりのプレーを見つめ直すいい機会。その感覚が決勝までにつかめていたので、攻撃力のある相手にも通用すると感じ、ディフェンスゲームでいこうと思いました。
実際に対策は悪くなかったですが、大事なところでミスをしたり、もう1点、もう1ラリーできたらというところで取られてチャンスが来なかったです。でも、飛ばない環境での突破口というのはつかめましたし、今大会、そして今年を締めくくる最後の試合としていい感触で終われたのはよかったです。
(来年に向けて)今年1年の結果には、まだまだ満足していません。来年から始まる厳しいレースに向けて、もっともっと結果だったり、得点に対しても、私らしくどん欲に戦っていけたらと思います」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/川口洋邦