12月16日に開催されたバドミントンの年間王者を決めるBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)最終日は、各種目の決勝戦が行なわれた。5種目に計10名が参戦している日本勢は、混合ダブルスを除く4種目で決勝に進出している。ここでは、男子シングルスの熱戦をレポートしよう。
決勝トーナメント・準決勝
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男子シングルスの決勝は、今年8月に行なわれた世界選手権決勝と同じカードとなった。3年ぶりの優勝をねらう桃田賢斗(写真)の相手は、WTファイナルズ初優勝に挑む地元中国のエース・石宇奇(シー・ユーチー)。過去の対戦は、いずれも今季で、桃田が3戦全勝だ。
世界選手権では、石宇奇の強打を桃田がネット前に返して主導権を奪う展開だったが、さすがに相手が攻略してこないわけはなかった。石宇奇は、桃田のネット前対策としてコートの前寄りにポジションをとり、桃田のネットプレーに鋭い反応を見せる。また、攻撃時もスマッシュ後のネット前への詰めも速く、ラリーの主導権を逃さない気持ちの入ったプレーを連発。前日の準決勝ではサミール・バラマ(インド)と死闘を演じたばかりだが、疲れを見せることもなく、スマッシュを豪快にたたき込んだ。守備に回った桃田はペースをつかめず、第1ゲームを12-21で落とした。桃田が1ゲームを落としたのは、今大会初めて。
第2ゲームも石宇奇(写真)がキレのある動きを見せた。ネット前を封じられた桃田もヘアピン勝負で見せ場を作ってはみせたが、クリアーの精度を欠いて後手に回るシーンが増える。7連続失点などを喫した桃田は最後まで流れを変えられず、11-21で敗戦。桃田から初白星をあげ、世界選手権の借りも返した石宇奇には、地元ファンが埋める観客席から多くの拍手が送られた。
▼決勝戦
石宇奇(中国)②〔21−12、21−11〕0●桃田賢斗49分
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取材・構成/平野貴也
写真/BADMINTONPHOTO