12月15日に開催されたバドミントンの年間王者を決めるBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)4日目は、各種目の決勝トーナメント・準決勝が行なわれた。5種目に計10名が参戦している日本勢は、全員が準決勝に進出。ここでは、決勝をかけて争った世界に誇る日本代表選手たちの活躍を紹介しよう。
混合ダブルスの渡辺勇大(写真右)/東野有紗は、予選リーグでも戦った王懿律(ワン・イーリュ)/黄東萍(ファン・ドンピン/中国)と対戦し、ファイナル勝負の末に敗れた。渡辺/東野にとって、まさに天敵だ。この敗戦によって対戦成績は1勝7敗。しかし、意地は見せた。第1ゲームは9-21に留まり歯が立たなかったが、第2ゲームは序盤で11-6とリード。そこから17オールまで追いつかれて苦しんだが、最後は渡辺が力強いクロススマッシュを決めて21-19で押し切った。逆転勝利をねらっったファイナルゲームは、相手の攻撃的なラリーをかわしきれず、13-21。グループリーグに続き2連敗となった渡辺/東野の決勝進出はならなかった。
世界選手権と同様に、初出場で初優勝をねらう松本麻佑/永原和可那(写真右)は、予選リーグで破った李紹希(イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン/韓国)と再戦。コートに立つ4選手全員が170センチを超える長身ペア対決で、松本/永原にとっては予選リーグで初勝利を飾った相手。第1ゲームは、相手を押し返すクリアーに力が入ってバックアウトを連発。13-21で失った。第2ゲームも主導権を取れず、相手の得意な攻撃を受け続けて失点。リズムに乗った韓国ペアを止められず、再び13-21で押し切られた松本/永原が敗戦。初出場となったWTファイナルズは、ベスト4に終わった。
髙橋礼華/松友美佐紀(写真右)も、予選リーグで破っている李茵暉(リ・インフイ)/杜玥(ドゥ・ユエ/中国)と再戦した。序盤は、前で球を捕える相手のペース。途中、レフェリーがスコアを勘違いするアクシデントなどもあるなか、白熱した試合は14オール。高橋/松友が攻撃場面を増やしながら接戦に持ち込むと、終盤も20オールに。すると、相手のロングレシーブを松友がアウトと思い見送った球が“イン”と判定。すかさずチャレンジ(映像を用いたビデオ判定)を試みて、これに成功。ゲームポイントを握った日本ペアは、最後は松友がプッシュを決めて第1ゲーム先取に成功した。
第2ゲームは、決め急ぐ李茵暉のプッシュミスなどが続いたこともあり、髙橋/松友が序盤から大きくリード。9-2の場面で負傷した李茵暉が治療を受けて一時中断。すぐに高橋&松友が11点目を取ってインターバルとなったが、李茵暉の回復が思わしくなく、11-3の状況でリタイアを申し出て、試合は終了。高橋&松友が2016年以来2年ぶりの決勝進出を果たした。
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀②〔22−20、11−3、キケン〕0●李茵暉/杜玥(中国)47分
李紹希/申昇瓚(韓国)②〔21−13、21−13〕0●松本麻佑/永原和可那42分
▼決勝戦
髙橋礼華/松友美佐紀 − 李紹希/申昇瓚
【混合ダブルス】
王懿律/黄東萍(中国)②〔21−9、19−21、21−13〕1●渡辺勇大/東野有紗72分
▼決勝
鄭思維/黄雅瓊 − 王懿律/黄東萍
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取材・文/平野貴也
写真/BADMINTONPHOTO