12月14日に開催されたバドミントンの年間王者を決めるBWFワールドツアーファイナルズ(中国・広州)3日目は、各種目の予選リーグ第3戦が行なわれた。5種目に計10名が参戦している日本勢は、トップランカーとの激しい戦いを演じている。ここでは男女シングルスの戦いをダイジェストで紹介しよう。
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予選リーグ:第1戦
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予選リーグ:第2戦
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予選リーグ:第3戦
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2連勝で決勝トーナメント進出を決めていた奥原希望は、2連敗でグループリーグ敗退が決まっていた陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)と対戦。だが、第1ゲームが始まって5-4となったところで、相手が棄権した。
同じく2連勝でこちらも決勝トーナメント進出が確定している桃田賢斗(写真)は、前日までと異なり遅い時間の試合となったが、その影響を感じさせない戦いぶりでトミー・スギアルト(インドネシア)に圧勝。3連勝で1位通過を決めた。
連覇の可能性がまだ残っている山口茜(写真)は、グループAでともにプサルラ・V.シンドゥ(インド・6位)に敗れて1勝1敗となっていた戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)と対戦。勝ったほうが準決勝に進むサバイバルマッチに臨んだ。「スピードで最初に離されないように、でも攻めすぎないように」と前日に話していたとおり、最初はスピーディーなフットワークから得点を奪ったが、相手のストロークに押されるようになると、中盤からは徹底的にハイクリアーでチャンスを待つ展開で、相手の上体をあおり続けた。終盤は、じれた相手が攻め急ぎで失点。守備重視の戦い方が実って、17本で山口が先取した。
しかし、第2ゲームになると、相手が角度のあるドロップやキレ味抜群のカット、高さのあるクリアーで逆に山口を前後に走らせ、必死に返す山口のショットがアウトになり、8連続失点でスコアを離された。しかし、山口は中盤からフットワークのスピードを上げ、自分がネット前に落とした球を相手がクリアーに来るところを飛びついて対応し、攻略をスタート。すると、戴資穎がヘアピンをミスして山口が11点目を取った(11-12)ところで、戴資穎がレフェリーに歩み寄り、棄権を申告した。
思わぬ結末となったが、山口はグループ2位が決まり、準決勝への進出が決まった。棄権した戴資穎は、報道陣の質問に対して「右太モモの調子が悪くなってしまいました。新しいケガではありませんし、昨日のシンドゥ戦ではそれほど悪くありませんでした。今日は残念ですが、また次の試合を頑張ります」と答えた。
【男子シングルス】
▼グループB
桃田賢斗②〔21-14、21-8〕0●トミー・スギアルト(インドネシア)36分
【女子シングルス】
▼グループA
山口茜○〔21-17、11-10キケン〕戴資穎(台湾)33分
▼グループB
奥原希望○〔5-4キケン〕●陳雨菲(中国)4分
取材・文/平野貴也
写真/BADMINTONPHOTO