12月8日に開幕したバドミントン国内最高峰の団体リーグ戦「JTB バドミントンS/Jリーグ」。今季からS/Jリーグは男女ともに2チームが増えて各10チームとなり、2つのブロックに分かれてリーグ戦を争う。Sブロック、Jブロックの上位チーム2チームが「TOP4」に進出、S/Jリーグ王者を決定する。また、3位以下のチームによる順位決定戦も実施され、最下位チームは11月に行なわれたS/JリーグⅡの優勝チーム(男子:東海興業、女子:広島ガス)と入替戦に臨むことになる。
開幕節となった高岡大会(富山県・高岡市民体育館)は、土日の2日間にわたって行なわれた。2日目に行なわれた男子Sブロックの熱戦をダイジェストでお届けしよう。
男子のSブロックは2試合が同時にスタート。昨季の日本リーグ(現S/JリーグⅡ)で優勝し、トップカテゴリー初挑戦となるJTEKTが王者・トナミ運輸に挑んだ。しかし、名門トナミの壁は厚く、初日に続いての出場となった日本A代表ペアの保木卓朗/小林優吾(写真右)が、JTEKTのエースダブルス・松本岳/小林晃に対して12本、13本と勝機を与えず。続くシングルスも、今季初出場の西本拳太が松村健太にストレート勝ちでトナミの開幕2連勝が確定。
このままでは終われないJTEKTも、第2ダブルスの内定ペア・市川和洋/馬屋原大樹(日本体育大4年)が、リーグ初出場で硬さが見える金子真大/久保田友之祐にファイナルゲームで接戦を演じるなど見せ場を作った。
トナミ運輸・荒木純監督
「開幕2日間で、A代表組がしっかり勝ってくれましたし、昨日の下農(走)や今日の金子/久保田など、チーム内で3番目のシングルス、ダブルスも勝ってくれました。これでうちのスタイルである“全員がレギュラー”という形が機能してくれるかなと。次は23日の函館大会(JR北海道戦)。年内をしっかり戦って、(来年)2月の試合をもう一度みんなで勝負したいと思います」
Sブロックのもう一試合は、開幕2連勝をねらう日立情報通信エンジニアリングと、前日のトナミ戦で黒星を喫し、今季の初勝利がほしいトリッキーパンダースが対戦。日立は前日のJR北海道戦から第1ダブルスの竹内義憲/松居圭一郎以外のメンバーを入れ替えたが、チームの勢いは変わらない。竹内/松居が米田健司/藤井一貴を2−0で退ければ、シングルスの内藤浩司(写真)は福田春樹にねばられながらもファイナルゲーム勝ち。第2ダブルスはトリパンが意地を見せて一矢報いたものの、日立が高岡大会で2連勝スタートを切った。一方で連敗となったトリパンも、シングルスの福田が好調なプレーを披露しており、単複が噛み合えば白星は遠くなさそうだ。
▼Sブロック試合結果
トナミ運輸(2勝) 3−0 JTEKT(1敗)
保木卓朗/小林優吾②〔21−12、21−13〕0●松本岳/小林晃
西本拳太②〔21−16、21−13〕0●松村健太
金子真大/久保田友之祐②〔22−24、21−16、21−19〕1●市川和洋/馬屋原大樹
日立情報通信エンジニアリング(2勝) 3−0 トリッキーパンダース(2敗)
竹内義憲/松居圭一郎②〔21−15、21−16〕0●米田健司/藤井一貴
内藤浩司②〔19−21、21−15、21−15〕1●福田春樹
大嶋一彰/玉手勝輝●1〔12−21、21−13、18−21〕1●リャオ・ミンチュン/井谷和弥
取材・文/吉井信行
写真/江見洋子