12月2日に開催された“日本一”を決める頂上決戦「第72回全日本総合選手権」(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)。大会最終日は各種目決勝戦が行なわれた。ここでは女子シングルスをダイジェストでお伝えしよう。
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日本の女王を決める頂上決戦に立ったのは、今大会女子ダブルスと合わせて9試合目となった山口茜(写真/再春館製薬所)と、3年ぶりの王座奪還に燃える奥原希望(日本ユニシス)。世界ランク2位と5位の激突は、ファイナルゲームにもつれる接戦となった。
試合開始から声を出して気合十分の奥原に対し、いつもと変わらず冷静にプレーする山口。互いに追い込まれたところからでも力強いショットを繰り出し、相手の決め球にもあきらめずラケットを出して返球するなど、世界トップレベルのプレーで場内を何度も沸かせる。
第1ゲームは11-7と山口リードで折り返したが、そこから奥原が5連続得点で逆転。その後は互いにポイントを重ねると、山口が18-16からスマッシュで連続得点を奪い、21-16で先制する。
第2ゲームも競り合う展開となったが、16オールから抜け出したのは奥原。連続スマッシュ、クロスネットで19-16。2-0で決着をつけたい山口は、17点目をフォア奥からのクロスショットで奪うも、続くショートサービスをミスし、奥原のゲームポイント。最後は山口がつなぎ球をネットにかけ、第2ゲームは21-17で奥原が奪い返した。
前回、前々回と2年連続で棄権していた奥原だが、強い気持ちで臨んだ今大会は絶好調。1回戦からすべてストレート勝ちで決勝まで進むなど、世界トップの実力をしっかり証明した。また、山口はシングルス1回戦で1ゲームを奪われたものの、その後は危なげなく勝利。海外で切磋琢磨する二人が日本最高峰の舞台で力をぶつけ、世界レベルのプレーで日本のファンを大いに魅了した。
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▼決勝戦
山口茜(再春館製薬所)②〔21−16、17−21、21−11〕0●奥原希望(日本ユニシス)
※山口は2年連続3度目の優勝
取材・文/平田美穂、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原淳