10月28日に開催されたBWFワールドツアー・フランスOP(パリ/Super750)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。
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日本勢は女子シングルスの山口茜と、女子ダブルスの松本麻佑(写真右)/永原和可那が決勝に進出。先に登場したのは第3試合に組まれた松本/永原。相手はSuper500以上の大会で初の決勝進出を飾ったブルガリアのG・ストエワ/S・ストエワの姉妹ペア。準々決勝では髙橋礼華/松友美佐紀を2−0のストレートで下すなど、今大会で台風の目として格上を退けてきた。
しかし、8月の世界選手権を制して以降、着実に実績を残している松本/永原は、ブルガリアペアの勢いをしっかりストップ。第1ゲームは序盤からリードを保った松本/永原が21-14で先制。続く第2ゲームも、5−5から8連続得点で点差を広げて主導権を掌握。中盤、相手に差を詰められる場面もあったが、最後は21-19で振り切り、ワールドツアーSuper500以上の大会で初優勝を飾った。
第4試合に登場した山口(写真)は、世界ランク1位の戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)と対戦した。今年に入って2連敗(全英OP決勝とユーバー杯)を喫している強敵を相手に、第1ゲーム、山口は接戦を展開。互いにポイントを奪い合い、点差も離れないまま20オール。ここから2連取した山口が、第1ゲームを先取した。
続く第2ゲームは12-10で山口が先行したものの、戴資穎が4連続得点などで逆転。戴資穎が21-17で制してゲームカウントは1−1のイーブンとなり、勝負の行方はファイナルゲームに持ち越された。今季Super500以上の大会では優勝から遠ざかっている山口は、久々のタイトル奪取に向けてなんと勝ち切りたいところ。最終ゲームは、序盤こそ戴資穎が4-1と先行したが、すぐに山口もポイントを重ねる。すると、山口が6−7の場面から4連続得点でリードすると、そこからペースを握り15-9。最後も相手の追走を許さず、山口が昨年末のスーパーシリーズファイナル以来となるタイトルを手にしている。
そのほか、中国対決となった男子シングルスは、諶龍(チェン・ロン/写真)が後輩の石宇奇(シー・ユーチー)を2−0のストレートで下し、昨年11月の中国OP以来のV達成。男子ダブルスは中国の若手ペア、韓呈愷(ハン・チェンカイ)/周昊東(ツォウ・ハオドン)がギデオン/スカムルヨ(インドネシア)をファイナル勝負の末に退けて初優勝を飾った。混合ダブルスは、世界王者でもある鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン/中国)が、今季ワールドツアーで6個目のタイトルを手中におさめている。
決勝戦の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
諶龍(中国)②〔21−17、21−19〕0●石宇奇(中国)47分
【女子シングルス】
山口茜②〔22−20、17−21、21−13〕1●戴資穎(台湾)67分
【男子ダブルス】
韓呈愷/周昊東(中国)②〔23−21、8−21、21−17〕1●ギデオン/スカムルヨ(インドネシア)52分
【女子ダブルス】
松本麻佑/永原和可那②〔21−14、21−19〕0●G・ストエワ/S・ストエワ(ブルガリア)43分
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−19、21−14〕0●徐承宰/蔡侑玎(韓国)37分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO