9月15日に開催されたダイハツ・ヨネックスジャパンOP(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ/Super750)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは男女シングルスの活躍をダイジェストでお伝えしよう。
<ダイジェスト>
【女子シングルス】
今大会、日を追うごとに調子を上げている2017年世界王者の奥原希望(写真)が、2年ぶりに準決勝に進んだ大堀彩との日本人対決でストレート勝ちを収めた。2ゲームとも奥原が中盤から抜け出す展開。しっかりラリーを構築し、相手の体勢を崩してミスを誘った。「試合ごとにパフォーマンスが上がり、仕掛けるタイミング、上げるタイミングもわかってきた」と納得の表情だ。
一方、敗れた大堀は「長いラリーのときに我慢しきれなかったのが敗因」と振り返ったが、試合では長身サウスポーからの角度ある攻撃を仕掛けて奮闘。初の決勝は逃したが「今回はベスト4にしっかり入ったのが収穫。(敗戦に)落ち込む暇なんてありません」と結果を受け止め、次戦に向けて気持ちを切り替えた。
逆の山からは、8月の世界選手権で3度目の優勝を遂げ、今大会2連覇をねらうキャロリーナ・マリーン(スペイン)が決勝へ。世界ランク5位の陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)を39分、2−0のストレートで下して、こちらも好調をアピール。身長172センチのマリーンに、156センチの奥原がいかに戦うか。明日も見逃せない一戦になる。
▼準決勝
奥原希望②〔21−12、21−12〕0●大堀 彩46分
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔21−12、21−13〕0●陳雨菲(中国)39分
【男子シングルス】
世界王者の桃田賢斗(写真)が、世界ランキング1位のビクター・アクセルセン(デンマーク)と対戦。会場を埋めたファンが注目するなか、桃田は第1ゲームで13-17とリードされるなど、流れをつかめない場面もあったが、レシーブで逆に相手をクロスに振るなど攻撃の糸口をつかんで逆転。スピードの上がった第2ゲームは、11-9から6連続得点などでライバルを引き離した。
「予想以上に長いラリーをしてきた相手に苦しみましたが、声援の力で乗り切れました」と桃田。決勝の相手は、桃田、アクセルセンと同じ24歳のコーシット・ペッパダブ(タイ)。今大会、リオ五輪金メダリストの諶龍(チェン・ロン)、世界選手権銀メダルの石宇奇ら強豪中国勢を連破するなど勢いがあり、準決勝では27歳の長身、李東根(イ・ドンクン/韓国)にスピーディーに応戦。フィジカルの強い相手をストレートで退けた。「明日は世界王者の胸を借りにいきます」と、はにかんだ笑顔で決意を話している。
▼準決勝
桃田賢斗②〔21−18、21−11〕0●ビクター・アクセルセン(デンマーク)53分
コーシット・ペッパダブ(タイ)②〔21−12、21−16〕0●李東根(韓国)55分
<選手コメント>
取材・文/江國晴子
写真/菅原 淳