8月29日(水)、インドネシア・ジャカルタで開催された「第18回アジア大会」バドミントン競技の個人戦で、メダルを獲得した選手らが帰国した。日本は女子団体で48年ぶりに金メダルを獲得。男子団体も銅メダルを手にしたほか、個人戦では女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀が2大会連続となる銀メダル、福島由紀/廣田彩花が銅メダル、男子シングルスの西本拳太が銅メダル、女子シングルスの山口茜が銅メダルの成績を残している。
ここでは、帰国後の囲み取材に応じた女子ダブルス・メダリストの髙橋礼華/松友美佐紀、福島由紀/廣田彩花のコメントをお伝えしよう。
銀メダル:髙橋礼華(左)/松友美佐紀
(日本ユニシス)
髙橋「団体戦から個人戦まで2週間近く戦いましたが、団体戦は第2ダブルスで自分たちに回ってくるかわからないなかで、3試合することできました。そこで自分たちが(勝って)決めることができたし、そこでのいいプレーが個人戦につながりました。それが一番の収穫だったと思います。
(個人戦の結果は)4年前の銀メダルよりも、悔しいというのはあるけども、決勝戦でいいプレーができたと思っているので、収穫があった2週間だったと思っています。
(具体的によかった点は)インドネシアOPで試合した会場でしたが、風向きなどが前回より変わったところもありました。でも、その風に対しても“風上ではこうしたプレーができたらいいな”、“攻められて押し返せないときはこうしよう”というのを、コーチと一緒に考えながらできたし、試合ごとに相手をしっかり見て“いまはこうしなきゃいけない”というのができた部分もありました。私たちとしては、悪いプレーがなかったと思います。
(準決勝のポリイ戦の勝利について)そこはリベンジしないと、という気持ちがすごくありました。アジア大会の借り(※)はここで返さないと、という気持ちがあったので勝ててよかったです」
※前回の決勝戦はポリイ/マヘスワリのペアと対戦し敗戦
松友「大会を通して自分たちの形を出せたと思います。(具体的には)自分たちが攻めているパターンもたくさん出せたし、相手に決められて点を取られたときも悪い流れにならなかったというか、常に自分たちが攻める姿勢、形ができていたので、それが一番よかったと思います。これからに向けても、“こうしたい”というのが出てきたので、本当にいい大会だったなと思います。
(決勝後の涙について)“もっとできたかもしれない”という思いがありましたし、単純に悔しかったからです。相手が私たち以上によかった部分もありますが、私たちのプレーも悪くはなかったけど“もっとできたのかな”というのがありました」
銅メダル:福島由紀(左)/廣田彩花
(岐阜トリッキーパンダース)
福島「アジア大会は初めてだったので、オリンピックまでにアジア大会に出場できたのはいい経験になりました。団体戦も優勝することができて、その中でも自分たちのベストパフォーマンスが出せたので、すごくよかったと思っています。個人戦でも優勝を目標に挑んだ大会だったので、そこで銅メダルに終わったことは悔しいです。でも、世界選手権のときもそうですが、負けから学ぶことは大きいと思うので、そこはプラスに考えて、これからもやっていきたいと思っています。
(世界選手権銀メダルからの切り替えについて)たしかに悔しさはありましたけど、アジア大会は団体があるので、切り替えなければと思っていました。だからこそ、団体戦はしっかりプレーすることができたかなと思います。それに団体は優勝したい気持ちがみんな強かったですし、髙橋(礼華)さんがキャプテンとしてチームを引っ張ってくれて、みんなが“やるべきことをやろう”という雰囲気になっていました。団体戦はそういう気持ちがみんな一緒だったから勝てたと思います。
廣田 アジア大会は4年に一度の大きな大会で、オリンピックの前哨戦ともいわれているので、その大会でたくさん試合ができたのはプラスになったと思います。優勝を目標にしていたので銅メダルは悔しいですけど、自分たちは“まだまだ強くなれるな”と感じられた大会になったし、ベストパフォーマンスが出せたので、いい経験ができたといまは思っています。
(団体優勝について)ユーバー杯のときも日本はチーム力で勝てたので、今回もチーム力で金メダルが取れたと思っています。応援する選手も、試合に出ている選手も、気持ちが一つになった結果だったと思います」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/川口洋邦