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【アジア大会】日本男子は韓国を破り48年ぶりのメダルが確定!<男子団体>

4年に一度開催される「アジア大会」のバドミントン競技が、8月19日にインドネシア・ジャカルタで開幕した。大会2日目の20日は、男女団体戦の準々決勝が行なわれ、午後の部で日本男子が登場。強豪・韓国と対戦した。

前日のマレーシア戦を3−0で快勝した日本は、世界選手権でメダルなしに終わり、今大会で復活のメダルをねらう韓国と準々決勝で激突。その第1シングルスに起用された桃田賢斗は、世界選手権を足のケガにより欠場した孫完虎(ソン・ワンホ)と対戦。世界選手権では順当に勝ち上がれば対峙する可能性があった相手だけに、「団体戦とは違う意味で、私情になってしまうけど“負けたくない”と思ってました」と桃田。

第1ゲームは「1点1点に執着心を持ってプレーができた」と、攻守にわたり気迫のこもったプレーでペースを握り21-16で先制。すると、続く第2ゲームも桃田のペース。途中で攻めの意識が強くなりすぎ、13-8から13-12に追い上げられる場面もあったが「冷静にやろうと思い、チームメイトを見て(熱くなった)気持ちを抑えた」と、その後は孫完虎のアタックを落ち着いてさばき21-14。世界王者として負けられない戦いをきっちりモノにし、まずはチームに貴重な白星をもたらした。

孫完虎と握手する桃田賢斗

続く第1ダブルスに登場した園田啓悟/嘉村健士は、アグレッシブに向かってくる若手ペアをしっかり跳ね返した。得意の低空戦をから攻撃のチャンスを生み出し、第1ゲームは21-13。第2ゲームこそ「自分たちが飛ぶコートだったので、どこか抑えて打っていた。相手はそこで怖くないと思ったので、どんどん前に詰めてきた」と嘉村。前半こそもつれた展開になったが、後半は落ち着いてドライブ合戦を制して再び21-13。2勝目を手にして、第2シングルスにバトンを渡した。

若手ペアの勢いをきっちり制して白星を手にした園田(右)/嘉村

王手をかけた日本は、第2シングルスに西本拳太が登場。同世代の選手を前に「(攻撃に)一発のある選手だったので序盤に警戒しすぎてしまい、ロブをおきにいってしまった」と西本。第1ゲームは失点も重なり21-19の接戦をなんとか先制したが、第2ゲームは「どんどん前のスピードを速くして相手を押していこうと思った」と、テンポよく攻め立て点差を広げる。相手の攻撃も「クロススマッシュをとって、その中で相手が甘くなった球を決める展開が2ゲーム中盤からできた」と、終始自分のペースを守りきり21-9。チームの勝利を決める白星をつかんだ。

西本拳太はチームの勝利を決める白星を手にした

前回のアジア大会で敗れた韓国を相手に、1ゲームも落とすことなく快勝した日本がベスト4進出。これにより、日本は1970年以来、48年ぶりのメダルが確定した。明日21日は、準決勝でインドネシアと対戦する。

桃田賢斗「個人戦以上に緊張したし、団体戦で勝ちたい気持ちが強いので熱くなってしまう部分もあった。コートに入ってからは、1ゲーム目からスピードを上げて、ペース配分を考えず1点1点に執着心を持ってプレーできたと思います。チームメートの応援は聞こえているし、“このチームのために勝ちたい、みんなで勝ちたい”という思いが強い。気持ちは一つだと思うので、(試合中に競った場面でも)仲間を見ることで心が落ち着いたのかなと思います。今日は自分の集中力が上回っていたと思います」

嘉村健士「2ゲームは自分たちが飛ぶコートで、相手は飛ばないコート。相手は若手の選手なので、勢いで前に前に詰めてきたところを、最後は自分たちが交わせたことがよかったかなと思います。ダイビングレシーブで自分たちのペースになったので、そこは押し切ったもん勝ちだと思って、スピードを上げて“最後まで、最後まで”と思ってやっていました」

西本拳太「昨日と同様、一発のある相手でそこは気をつけていました。でも、序盤で少し警戒しすぎてしまい、ロブを置きにいって、そこを攻められました。(2ゲーム目は)どんどん前のスピードを速くして、相手を押していければ、と思ってやりました。甘い球を誘ったり、相手の強打に対して準備を早くするのを心がけていたし、相手のクロススマッシュを取って、その中で甘くなった球を決める理想の展開が2ゲーム目中盤くらいからできたと思います」

▼準決勝

日本 3−0 韓国

桃田賢斗②〔21−16、21−14〕0●孫完虎

園田啓悟/嘉村健士②〔21−13、21−13〕0●金元昊/カン・ミンヒュク

西本拳太②〔21−19、21−9〕0●許侊熙

【大会日程・団体戦(男子13カ国、女子11カ国が参加)】

19日(日)…男女1回戦

20日(月)…男女準々決勝

21日(火)…男女準決勝

22日(水)…男女決勝

※23日(木)から個人戦

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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