8月4日に開催された世界一を決める最高峰の舞台『第24回世界選手権』(中国・南京)6日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは男子シングルス・桃田賢斗の結果をお伝えしよう。
男子シングルス日本人史上初の優勝に向けて、準決勝に登場した桃田賢斗。3年ぶりの世界選手権出場で連勝を重ね、前日の準々決勝を快勝した。準決勝では「守り勝ちたい」と語り、強打を武器にするダレン・リュウ(マレーシア)と対戦した。
第1ゲームは前半からリュウが高い打点からスマッシュを放ち、桃田にプレッシャーをかける。ネット前の入りも速く「どんどん攻撃して決まるとリズムに乗ってくる」相手に、格上の桃田も序盤は苦戦した。
しかし、この4月末のアジア選手権優勝から約3カ月の間に、多くのトップ選手と対峙し、撃破してきた桃田は冷静だった。「タイミングを外していけばペースダウンする。いろんなショットを匂わせれば相手も構えづらくなるので、そうやってペースを落とそうとした」と、相手の速い流れに付き合わず、守備からしっかりラリーを構築。13オールと競った場面から17-13と抜け出し、さらにここからスピードを上げて第1ゲームを制した。
「ディフェンスがしっかりできれば勝機があると思っていた」と桃田が振り返るように、第2ゲームは相手のショットをことごとく拾い、主導権を渡さなかった。リュウも為す術がなくなったのか、前半に早々と失速。「自分のペースにもっていけたので、それが勝因です」と、第2ゲームは21-5の圧勝だった。
これで桃田は世界選手権男子シングルスで、日本人初の決勝進出を決めた。決勝の相手は「ディフェンス、アタック、スタミナ、パワー、どれをとっても世界トップ」と評する、地元中国の石宇奇(シー・ユーチー)。世界一を争う相手に不足はない。未知なる領域まで、あと一歩だ。
▼準決勝
桃田賢斗②〔21−16、21−5〕0●ダレン・リュウ(マレーシア)38分
▼決勝
桃田賢斗 − 石宇奇(中国)
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取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/北川外志廣