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【秋田マスターズ】初日フォトレポート~地方開催ならではの特色を前面に

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大会初日の会場内。この日はコート6面で試合が進められた
7月24日にBWFツアー「ヨネックス秋田マスターズ2018」が開幕した。すでに本サイトでも紹介しているように、この大会は今年が初めての開催。ジャパンOP、大阪国際に続く国内3つ目の国際大会であり、カテゴリーは大阪国際の一つ上に属する。これから世界の第一線での活躍をめざす選手たちが、しのぎを削る大会といっていい。東北の地で新たに産声を上げた大会、その初日の様子を紹介しよう。

空路で秋田へ。飛行機から降りて、まず目に飛び込んできたのが、天井から下がる小さな垂れ幕。大会名とロゴが大きく、カラフルにあしらわれている。この大会、主催は日本バドミントン協会だが、共催の欄には「秋田県」と「秋田市」の名が並ぶ。大会のプログラムには、こう記されている。「今大会の開催を契機に、バドミントンを秋田の文化にしたい」――。本気度の一端が垣間見える。

秋田空港で飛行機を降りると、大会告知の垂れ幕がお出迎え

会場は、秋田市内の「CNAアリーナ★あきた」。銀色に輝くドーム型の天井と重厚感を放つコンクリートの柱が特徴的だ。昨年の全日本実業団選手権が行なわれた場所でもある(女子では地元・北都銀行がチーム史上最高の準優勝を収めている)。アリーナに入ると、ドーム型の天井の高さを再認識する。この日のコートは6面。女子シングルスの予選と男子シングルス1回戦が行なわれた。

会場となったCNAアリーナ★あきた。バスケットボールなども開催される
天井の高さが目を引くアリーナ。「風が独特だった」とは試合を終えたある選手。風への対応も勝敗を分けるかもしれない
(左)アリーナの一角ではヨネックスによるストリンギングサービスも (右上)観客席のフロアに設置されたヨネックスのブース (右下)メディアルーム近くには、各コートの試合状況が把握できるモニターも設置されていた

大会プログラム内で、目を引く言葉があった。「本大会では秋田で開催することの特色を感じられる大会、今までになかったような大会をめざす」。その一つの試みとして、大会事務局のスタッフが教えてくれたのが“縁日”だ。会場敷地内の駐車場に出店が並ぶ。秋田みやげ、ラーメン、アイスクリーム……くじ引きやスーパーボールすくいもある。大会初日とあって人出は少なかったが、夏休みの真っただ中だ。大会が進むにつれて、子どもたちによる「祭り」の熱気も高まるだろう。

屋外の「縁日」スペース。会場内にも地酒やみやげの販売を行なうブースがあり、秋田色が満載!
編集スタッフとカメラマンがトライしたラーメンとババヘラアイス。ババヘラアイスとはその名の通り(?)、おばあさんがヘラを使って盛り付けたアイス。2色のシャーベットがバラの花に早変わり!(編集部注:試合と会場での取材がすべて終わってから、心置きなくおいしく食したものです)

“秋田の特色”がはじけたのは、18時から始まったウェルカムパーティーだ。各国の選手・スタッフが参加して盛大に行なわれたが、立食形式のメニューには「稲庭うどん」「きりたんぽ鍋」「八幡平塩豚の鉄板焼き」など、秋田名物が並んだ。そして圧巻だったのが、心臓を揺さぶる和太鼓とともに登場した“なまはげ”だ。これには海外選手・スタッフが大喜び(一部、驚いて逃げる人も…)。なまはげも加わった和太鼓のパフォーマンスには大きな拍手が贈られた。

ウェルカムパーティーの様子。(上)地酒が有名な秋田らしく鏡開きで景気づけ (左下)冠スポンサーを務めるヨネックスの林田草樹社長が挨拶 (右下)会場を練り歩くなまはげ。所々で選手を威嚇(?)したり、撮影に応じたりと絶妙のパフォーマンスを披露
ウェルカムパーティーでは、各国の選手・スタッフ、関係者がリラックスしたひと時を過ごした(左写真は、地元・北都銀行の佐々木翔監督と今大会に出場するヤン・O・ヨルゲンセン〔デンマーク〕)

大会はこれから佳境を迎え、コート上での戦いはさらに熱を帯びてくる。秋田の熱意が随所に感じられる大会で、選手たちがどのように躍動するのか、注目していきたい。

※この大会のレポートはバドミントン・マガジン9月号(8月22日発売予定)にて掲載予定です。お楽しみに。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/幡原裕治

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