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【世界選手権2018】選手コメント④~奥原希望「夢中で一球一球、シャトルを追えたらいい」

7月30日、中国・南京で「第24回世界選手権」が開幕する。7月19日には東京・六本木ヒルズアリーナにて、日本代表選手発表&公開記者会見が行なわれ、会見後には各選手が囲み取材に対応した。ここでは、昨年の女子シングルスを制した奥原希望のコメントを紹介する。

奥原が今大会の意気込みとして書き込んだのはは「世界へ挑戦!!」という言葉だった
奥原が今大会の意気込みとして書き込んだのはは「世界へ挑戦!!」という言葉だった

――公開会見では大会の意気込みとして、「世界へ挑戦!」という言葉を掲げていた。昨年の大会で優勝しているが、チャレンジャーという意識のほうが強い?
「はい、守るものはもう何もないですね。(7月中旬の)タイオープンで優勝しましたけど、出場メンバーがフルじゃなかったので、全然満足していません。本当に久々に勝つ感覚をつかめたり、試合の流れについても、ようやく『ここだ』というところでパフォーマンスが発揮できるようになったかなとは思っています。その勝負勘、感覚を勝つ感覚を忘れずに練習して、しっかり大会に臨みたいと思っています」
――会見では納得できるプレーがまだできないといっていた。
「まだまだですね。すごくモヤモヤしています。イメージはできているんですが、波があって、つかみきれていない感じです」
――それはフィジカル的な問題なのか。
「いえ、フィジカルはもう完璧だと思います。技術的なスキルな問題ですね。まだ、会場によってシャトルが違かったり、風だったりいろいろな状況の中で調整しなきゃいけないんですが、その調整がまだしきれていないですね。
日本のナショナルトレーニングセンターは無風で、シャトルも一緒で、環境が一定です。そこでよくても、実際に現地に行って修正しきれるかが、この遠征の3週間でまだまだだなと感じました。世界選手権の会場の環境はわからないですが、直前の合宿で調整して、どんな状況になってもしっかり修正できるようなコントロール力とかをフィジカルも含めて最後、準備したいと思います」
――6月から7月にかけての3週間の遠征で、確実に何かが上がっている手応えは?
「体の動きの感覚はすごくいいですね。ただやっぱり試合勘――作戦だったり、試合の流れをつかみきれなかったり、詰めの甘いところが出ていたので、そういったところがまだ戻っていないかなと思いました」
――それには試合の数を重ねる必要がある。
「多分そうだと思います。その勝負勘だったり、修正する感覚だったり、いろいろな感覚をまだ忘れている部分があるので、その感覚を早く思い出したいです」
――今回は“ワールドツアーの延長”というイメージのほうが強い?
「どちらかというと、そういった感じですね。あまり大きな大会だからといって結果、結果というふうには考えていないです」

昨年の金メダルは、日本シングルスでは男女通じて初めての快挙。連覇がかかるが、ディフェンディングチャンピオンよりもチャレンジャーの意識で最高峰の戦いに挑む

――大会の組み合わせについては。
「準々決勝はプサルラ(・V.シンドゥ)選手(インド)ですよね。その前に大堀(彩)選手もいますし、昨年の世界選手権1回戦でカナダの選手とファイナルしているんですけど、今回の初戦(2回戦)でその選手と当たるかもしれません。もちろん、(1回戦で)どっちが勝ち上がってくるかわからないんですけど、昨年苦戦した相手とやるかもしれないと思っています。
どんな試合も全然気は抜けないですし、それが勝負の世界なので一球一球、がむしゃらに。自分に課題を与えて、それを克服することがまず大切なんですが、ケツメイシさんが作ってくださった「夢中」(テレビ朝日のバドミントン中継イメージソングのタイトル)という言葉がすごくいいと思っているので、自分も夢中で一球一球、シャトルを追えたらいいなと思っています」
――昨年ヒザをケガして、あらためてケガから学んだことはあるか。
「バランス――それは体のバランスだけではなくて、いろんな部分のバランスですね。適度ということが大事だなと思います。極めすぎてもダメですし、こだわりすぎてもよくないなというのを去年のケガからすごく感じました」
――今日のような公開会見の形式については?
「すっごく楽しかったですね。ああいうの、好きなんです。本当に注目度が上がっているということを実感するイベントでした。今回の日本選手は、女子シングルスだけではなくて、どの種目でも、誰もが金メダルをねらえるくらいの最強軍団だと思っています。種目はそれぞれ別ですが、直前合宿も同じフロアで練習するので、それぞれ刺激し合ってよい合宿にして、よい結果をみんなで出して、胸を張って帰ってきたいですね」
――やはり一般の人の前で行なうのは、感覚がまた違う。
「全然違います。やはり関係者だけじゃなくて、『バトミントンっておもしろい』ということを実際に伝えたいのは一般の人なので。やっぱり一般の人に、生で観てもらいたいです。このあと(9月に)ジャパンオープンがあるので、しっかりここで結果を出して、アジア大会でも結果を出して、注目度をもっと上げて、たくさんの人が実際に会場に足を運んでくだされば、すごくうれしいです」

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取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳

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