7月19日に行なわれた第24回世界選手権・日本代表選手発表&公開記者会見では、出場選手の囲み取材の場も設けられた。ここでは男子シングルスに出場する桃田賢斗のコメントを紹介しよう。
――公開記者会見では、大会への意気込みとしてフリップに「守り」と書いていたが、大会の具体的な目標は?
桃田 やっぱり出だしの出来が大事ですし、勝ち上がっていくにつれて自信だったり感覚をつかめると思うので、1回戦からしっかりと自分の最高のパフォーマンスを出せるように、準備したいなと思います。
――「守り」というのは、プレースタイルの意味?
桃田 相手のウイニングショットを足をしっかり動かして取る、ディフェンスから攻撃につなげる、ディフェンスから相手のスキをつくというのが、一応自分のスタイルだと思っているので、その意味でも「守り」という言葉を選びました。
――これまで「守り」を意識して臨んだ大会はあったか?
桃田 守りを意識してというよりは、勝っているとき、勝った試合は守れているというイメージがあります。守って守って、それで相手が決め急いだときに自分のチャンスが来るという、いまはそこまで我慢してラリーできています。
――復帰してから試合を重ねていくことで、「守り」の特徴が強まってきたのか。
桃田 スタミナがついたぶん、体がブレてもしっかり真ん中に戻るのは早くなっていますし、左右に動くときに一瞬逆を突かれても反応できているので、そこは成長できたかなと思います。
――組み合わせの印象は?
桃田 自分が8(エイト)シードで、4(フォー)シードの誰と当たるかなと思っていたんですけど、4位の選手(孫完虎―ソン・ワンホ〔韓国〕)の山に入ったので、そこはよかったと思っています。
――シード選手として大会を迎えることについてはどう受け止めている?
桃田 16シードか8シードかで全然違うので、ここで世界ランキング6位になれたのはすごく大きいですし、山としても、1・2回戦でそこまで強い相手というわけではないので、そこはアドバンテージだと思っています。大会の後半に疲れを残さないような戦い方もしていきたいです。
――世界選手権は3年ぶりの出場だが、特別な感じはあるか?
桃田 (ほかの大会と違って)みんな出る人たちの気合いも全然違いますし、簡単じゃないというのもわかっています。でもいつも通り――勝ちたい気持ちは強いですし、力が入っちゃうと思うんですけど――いつも通り自分が持っている、最高のパフォーマンスが出せるように、取り組みたいなと思います。
――ここ最近の結果を見ていると、期待がかかると思うが。
桃田 自信はなくはないので、一戦一戦、しっかり勝負していきたいです。
――復帰してから、前はなかったパワーなどがついたとよく話しているが、そうしたことも踏まえて、3年前に比べて、どれくらい強くなっているかとか、どこまでいける自信があるかとか、以前とは違った感覚はあるのか。
桃田 成長していると思いますし、正直、前は世界選手権じゃなくても優勝とかをあまり明確には意識していませんでしたが、今回はそこをしっかりみすえて準備したいと思います。
――前は、世界選手権を目標にしても優勝できる感覚があまりなかった?
桃田 そうですね。前よりも戦えるんじゃないかという手応えはあります。
――復帰して、あらためて世界選手権に出られることについてはどうとらえているか。復帰当初は出場が明確に見えていなかったと思うが。
桃田 そうですね、全く明確になっていなかったです。ただ、目の前の一つ一つの大会を頑張っていくというスタンスでやってきて、次の大会として世界選手権に出られるので、いつも通りプレーしたいなと思います
――「ようやく来たな」という感じもない?
桃田 そういう感じもないですね。はい、あまり意識しないようにします。力が入っちゃうと、やっぱり冷静にプレーできないので。そこも気をつけて、自分の意識をしっかり持ってプレーしたいです。
――3年ぶりの世界選手権で、シードにも入って、あらためてこの2年間の取り組みについてどう思っているか。
桃田 シード選手として臨みますけど、とくに意識はしていないですし、世界選手権にもそこまでこだわっていません。いまバドミントンができていることに感謝しているので、世界選手権だからというのはでなく、目の前の一つ一つの試合で、いい加減に試合したらダメだと思っています。次の大会が世界選手権というだけで、悔いのないようにプレーできるように、しっかり準備したいと思います。
――昨日、東京五輪の全体的なスケジュールが出て、バドミントンの決勝は8月2日か3日になるが、それについては?
桃田 いまはオリンピックについてはまったく考えていないです。世界選手権で応援してくださる方々のため、期待に応えられるように頑張りたいです。
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取材・構成/バドミントン・マガジン編集部