【米山稔賞】ジュニア育成に携わった木戸氏、栂野尾氏が受賞

公益財団法人ヨネックススポーツ振興財団における「平成29年度米山稔賞」の表彰式が6月16日、東京都内で行なわれ、日本バドミントン協会から木戸純一氏と栂野尾昌一氏の2名が受賞。日本スケート連盟からは、結城匡啓氏とヨハン・デヴィット氏の2名が受賞した。

受賞者4名と関係者の皆さん
受賞者の4名と関係者。米山勉ヨネックス株式会社会長(前列左から6人目)は「当財団の20周年にふさわしい表彰となり、うれしい限りです」と挨拶した

青少年スポーツの振興に関する諸般の事業の推進を図り、心身ともに健全な青少年を育成し、もっと明るく豊かで活力に満ちた社会の実現に寄与することを目的として設立されたヨネックススポーツ財団は、青少年スポーツの振興に関して貢献のあった個人及び団体を表彰している。

平成29年度の受賞者となった木戸氏と栂野尾氏は、2009年から2012年まで日本協会のジュニア強化部長(木戸氏)・ジュニアヘッドコーチ(栂野尾氏)を務め、今日の日本の礎となる明確な選考・強化方針を構築し、アンダー13(U13)、16(U16)、19(U19)のジュニア一貫指導強化体制を確立。その結果、世界ジュニア選手権で桃田賢斗や奥原希望、山口茜といったチャンピオンを生み出し、今年5月に行なわれた世界国別対抗戦においても、その3選手を含む日本選手団が37年ぶりにユーバー杯優勝、トマス杯準優勝を果たすなど、日本のバドミントン競技の競技力向上に大きく貢献したことが称えられての受賞となった。

木戸氏は「米山稔賞の受賞に際し、皆さまに心からお礼申し上げます。ジュニアナショナルの強化部長を仰せつかってからは、選手としても数々の功績を残されてきた栂野尾氏にヘッドコーチを任せるなど、強化スタッフの見直を図りました。それからの日本は、栂野尾ヘッドコーチの緻密な指導のもと、桃田や奥原、そして山口が世界ジュニアで優勝。その選手たちが、先日のトマス杯やユーバー杯で活躍したことは、ジュニアから携わる者として感慨無量の一言です。2020年の東京五輪では、この選手たちが大いに活躍することと思います」と受賞の喜びを語り、選手たちのさらなる活躍を期待した。

登壇して挨拶を行なった木戸純一氏(右は受賞者を祝福する米山勉ヨネックス株式会社会長)
登壇して挨拶を行なった木戸純一氏(写真左。右は受賞者を祝福する米山勉ヨネックス株式会社会長)

また、栂野尾氏は「『国民栄誉賞』をいただいたような気持ち」と受賞の喜びを表現。「当時のジュニア選手はとても優秀で、能力の高い選手がたくさんいました。これは、全国の指導者の皆さんが、手塩にかけて育てたからこそ。また、本人が自分から取り組み、精進していたからでしょう。いまの日本は、なぜこんなに強いのか。このように世界から見られていますが、私は、全国のジュニアの指導者の皆さんとジュニアナショナルチーム、そして、実業団のトップチームの強化が一体となった結果ではないかと思います。今後、桃田や奥原、山口に続く選手が必ず出てくることを期待しています」と語った。

感慨深い様子で受賞の喜びを語った栂野尾昌一氏(左)
感慨深い様子で受賞の喜びを語った栂野尾昌一氏

なお、2018年平昌五輪のスピードスケートで金メダルを獲得した小平奈緒を長きに渡り指導した結城匡啓氏(信州大学教育学部教授/日本スケート連盟スピードスケート強化コーチ)と、日本スケート連盟のナショナルオールラウンドチームヘッドコーチとして平昌五輪メダリストの高木美帆などを継続的に指導したヨハン・デヴィット氏も、その指導実績と貢献度の高さを評価されての受賞となった。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/ヨネックス株式会社

 

投稿日:2018/06/18
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