山口県で開催されていた全日本実業団選手権(キリンビバレッジ周南総合スポーツセンターほか)は、17日に男女の決勝戦が行なわれた。ここでは、女子決勝のダイジェストをお送りしよう。
【決勝】
連覇をねらう日本ユニシスと、激戦を制して勝ち上がってきたヨネックスが対戦した女子決勝。その第1ダブルスに起用されたのは、リオ五輪金メダリストの髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)と、最近の海外大会で結果を残している櫻本絢子/髙畑祐紀子(ヨネックス)だ。実力・実績から見て分があるのは髙橋/松友だが、この試合の主導権を握ったのは櫻本/髙畑だった。櫻本/髙畑はミスの目立った髙橋/松友に対して終始リードを許さず、第1ゲームをわずか13本で先取すると、第2ゲームも髙橋/松友を15本に抑えてストレート勝ち。櫻本/髙畑の金星でヨネックスが先勝した。
ただし、層の厚い王者・日本ユニシスはエースの黒星でも揺らがなかった。第2ダブルスの栗原文音/篠谷菜留が保原彩夏/曽根夏姫とのファイナル勝負を18本で勝ちきり1−1とすると、続く第1単でも髙橋沙也加が髙橋明日香にストレート勝ち。第2単では、地元・山口出身のヨネックスのルーキー・水津優衣が、星千智をファイナル17本で下して2−2としたが、日本ユニシスの最終第3単はリオ五輪銅メダリストの奥原希望。奥原はダブルスに続いて出場した保原を相手に完璧な試合運びを披露し、7本、8本の完勝。若手主体で健闘を見せたヨネックスを抑えて、日本ユニシスが連覇を達成した。
日本ユニシス 小宮山元監督
「決勝戦はシングルス3つとも自信があったので、ダブルス2つのうち1つを取れば勝てると思っていました。ただ、どちらに転んでもおかしくない試合でした。大会としては連覇できたことはうれしいですが、勝ってほしい選手が勝てなかったりと、反省はありますね」
▼決勝
日本ユニシス 3―2 ヨネックス
髙橋礼華/松友美佐紀●0〔13-21、15-21〕②櫻本絢子/髙畑祐紀子
栗原文音/篠谷菜留②〔18-21、21-10、21-18〕1●保原彩夏/曽根夏姫
髙橋沙也加②〔21-13、21-14〕0●髙橋明日香
星千智●1〔20-22、22-20、17-21〕②水津優衣
奥原希望②〔21-7、21-8〕0●保原彩夏
取材・文/吉井信行
写真/江見洋子