小学生時代から頭角を現し、全国大会の男子シングルスにおいて“史上初”や“最年少記録”などの偉業を次々と成し遂げる奈良岡功大(浪岡高校2年)。月に一度の連載では、そんなスーパー高校生の日常や素顔に迫っていく。第11回は、6月上旬に行なわれたインターハイ青森県予選(6月1日~4日)での戦いを中心に振り返ってもらった。Q&Aのコーナーでは、“バドミントンと勉強の両立”について答えていただく。
皆さん、こんにちは!
6月1日から4日まで、インターハイの青森県予選に出場しました。結果は団体、個人ともに勝って、3冠することができました。大会前に足をケガしてしまい、去年3位だった日本ランキングサーキットは棄権しましたが、インターハイの出場を決める大事な県予選でしっかり勝つことができてよかったです。
今大会はベストなコンディションではなかったぶん、いまできる自分のプレーを精いっぱいやろうと思って臨みました。まずは団体戦。チームは決勝まですべてストレートで勝ち上がり、決勝では青森山田に3-1で勝つことができました。僕は決勝のダブルスに出て2-0で勝てたので、少しですがチームに貢献できたかなと思います。
ただ、団体戦は全員の気持ちを一つにすることが大切ですが、その部分はまだ足りていなかったと思います。みんな、インターハイでの優勝をめざしているので、これからもっとチーム力を高めていきたいです。
ダブルスは、青森山田、東奥学園など、強い学校との戦いが続く厳しいヤマでしたが、点数を離して勝つことができました。そのあとのシングルスは、1回戦以外はすべて同チーム対決。手の内を知られていますし、少しやりづらさもありました。なぜかみんな、自分と似たような球を出してくるので、「あれ?」って(苦笑)。でも、焦らず平常心でプレーできたのでよかったです。大会を通してコンディションがよくなかったぶん、「競ってしまうのでは」という不安はありましたが、いまできることをやろうと思い、平常心でプレーできたから3冠できたんだと思います。
国際大会についても振り返りたいと思います。5月上旬(1日~6日)に、ニュージーランドOPに参加しました。予選の1、2回戦は勝てましたが、本戦は1回戦止まり。インドネシア選手に1-2で逆転負けでした。でも、予選2回戦では、去年の世界ジュニアで負けていた同い年のタイの選手に2-1で勝つことができました。その年、世界ジュニアのシングルスで優勝している相手。ヘアピンがすごく上手で、1ゲーム目はそこで勝負して負けてしまいました。でも、2ゲーム目からはロブやクリアーをうまく使ってラリーして、相手の強打を封じ込められたのがよかったです。彼とはこれで、3勝2敗。また対戦したときもしっかり勝ちたいです。
次に参戦する予定の大会はカナダOPです(6月19日~24日)。しっかり自分のプレーをして、一つでも多く勝てるように頑張ります!
奈良岡功大選手に聞く!
☆なんでもQ&A☆
Q.学校(勉強)とバドミントンの両立はどのようにしていますか? 息子(中2)がバドミントンばかりで勉強をしないので、奈良岡選手がどうしているのかを教えていただければうれしいです。
A.僕の場合、ナショナルの遠征や合宿で学校に行けないことが多いので、先生に出される大量の「課題」といつも戦っています(苦笑)。先生方も配慮してくださっていて、すごくありがたいのですが、やはりバドミントンと勉強の両立は大変だなと感じることは多いです。でも、高校生なので、勉強は大事。やっておけば損はないと思うので、できる限り頑張ろうと思ってやっています。
先生に出された課題は、遠征先に持っていってやることもあります。国内にいるときも宿題を出されることが多いですが、それは学校にいる時間に終わらせるようにしています。学校では勉強、体育館ではバドミントン、家ではリフレッシュ。こういうメリハリをつけて過ごすのがいいかもしれません。
ちなみに、自分の勉強の出来としては……たぶん普通くらいです(笑)。でも、英語はいいほうだと思います。話すとなると難しいのですが、この前、同い年のタイの選手と少しだけ話して、「お互い頑張ろう」といってくれたのはうれしかったです。
★奈良岡功大選手への質問募集!★
送り先…◎Eメール:bad@bbm-japan.com ◎FAX:03-5643-3841◎郵便:〒103-8482(株)ベースボール・マガジン社 バドミントン・マガジン編集部&バド×スピ!編集部「一本集中 Q&A」係まで。さまざまな質問、お待ちしています!
Profile
奈良岡功大◎ならおか・こうだい 2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡南小-浪岡中。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には、高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V(16年・17年連覇)。高校1年時にはIH準優勝、選抜では優勝を果たした。そのほかにも、全日本総合本戦出場や日本ランキングサーキット単3位など、シニアの舞台でも存在感を放つ日本のホープ。日本B代表。173㎝67㎏。血液型B。
構成/バドミントン・マガジン編集部