5月28日(月)、「トマス杯・ユーバー杯2018」(タイ・バンコク)で活躍した日本代表の帰国会見が成田空港で行なわれた。ここでは、会見後に行なわれた囲み取材から、ユーバー杯で37年ぶりの世界一に輝いた女子4選手のコメントを紹介しよう。
髙橋礼華(右)&松友美佐紀(日本ユニシス)
髙橋「決勝は中国ではなくて地元のタイでしたが、中国とやりたい気持ちはもちろんありました。でも相手がどこであれ、自分たちが優勝したいという気持ちは変わらない。(決勝自分たちの出番が)回ってはこなかったんですけど、しっかり3-0で勝って優勝することができてよかったと思います。
優勝はもちろんすごいことだと思うんですけど、会見でもいったように、中国は何連覇もしていて、日本が次に追われる立場になるかといったら、そうではない。これを2連覇3連覇としていくことで、日本が本当に強いというふうに周りからも見られると思います。
37年ぶりというのは、いまは実感がないんですけど、個人戦とはまた違ううれしさが自分の中にあります」
松友「自分たちが競技をしているときに一度は団体戦で優勝したいとずっといっていましたし、テイさん(中島慶コーチ)も決勝の前に、「こんなチャンスはめったにないことだから」といっていたので、そのタイトルが取れたのはうれしいです。正直、女子ダブルスに関しては、とくにトップ選手が揃っているチームとあまり対戦することがなかったのですが、そういう中でも勝ちきれたのはよかったかなと思います。個人的には中国に勝って優勝したかったなというのはありますが、その中国を破ってきたタイもすごかったので、またいろいろな経験ができた大会でした。
(37年ぶりの優勝について)自分が生まれるよりも前に日本が優勝していて、長い歴史がある中での6回目の優勝メンバーにいられたというのはすごく光栄に思います。
奥原希望(日本ユニシス)
「(決勝で自分が)優勝を決めた瞬間はホッとしました。本当にみんなでとった優勝だと思っていて、自分はあまり何もしていないという感じですね。1シン、1ダブの選手、また試合に出られない選手にもしっかりそれぞれの場所でサポートしていただきましたし、現地での日本人のサポート、合宿中のスパーリングの選手だったり、みんながそれぞれ協力した結果だと思っているので、みんなで喜びたいですし、みんなに感謝したいです。
個人的には(昨年痛めた右ヒザの状態が)現地に行ってもすごく不安で、1試合目が終わって「あ、大丈夫かもしれない」という兆しが見えてきたという感じでした。ベストの状態にはまだまだで、本当にこれからだなと思っています」
「トップシングルスの役割というのはいろいろあると思いますが、自分のあとには強くて頼りになる先輩方しかいなかったので、考えすぎずに、とにかく自分らしいプレーをしようと思いながら試合に臨めました。そのぶん、緊張とかプレッシャーをあまり感じず楽しくやれたので、それが大会後半のいいプレーにつながったと思います。
(各国のエースと戦った収穫について)大会序盤は自分らしいプレーがあまりできず不安もありましたが、ダメなまま大会を終えるのではなく、大会を通してしっかり修正していけたのは今後に生かせる部分かなと。今回の会場は風の影響を受けるところで、コントロールに自信をなくして自分のラリーができないことが多かったので、今後は自分の技術を磨くこともそうですが、もう少し気持ちに余裕を持って、堂々とコントロールしていけるようにしていきたいと思います」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/川口洋邦