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【トマス杯】日本がドイツとの5時間を超える接戦を制す!<予選L>

5月22日にタイ・バンコクで開催された「トマス杯・ユーバー杯2018」3日目は、トマス杯予選リーグ・グループCの日本VSドイツが行なわれた。

初日の香港戦を4−1で勝利した日本男子は、第2戦でドイツと対戦。第1シングルスに登場した桃田賢斗は、「香港戦では縮こまったプレーをしてしまったので、今日は大きい展開を使おうと思って試合に入った」と、スピードある相手の攻撃をしのいで第1ゲーム先制。第2ゲームも中盤以降にリードを広げ、2−0のストレート勝利をつかんだ。

危なげない試合運びで勝利した桃田賢斗

第1ダブルスは世界ランク6位の園田啓悟/嘉村健士が登場するも、ここで思わぬ落とし穴が。ドイツ一番手ペアのアグレッシブな攻撃に対し、持ち味のドライブで押し返すことができず。「ドライブから自分が決めきれずにラリーが続いたり、チャンスを決められなかった」と園田。嘉村も「もう少し後衛が打って前衛が決める形を作れればよかった」と振り返るように、日本ペアはドライブ勝負で優位に立てずファイナル19-21で敗戦。1−1で第2シングルスに進む。

この勝利で勢いづくドイツだったが、その流れを断ち切ったのは西本拳太。「いろんな場面でまわってくることを想定していた」と、第1ゲームは攻撃を仕掛けてくる相手を封じて21-18で先制。第2ゲームは大量リードを許して失ったが、すぐに気持ちを切り替えて臨んだファイナルゲームは、再び主導権をつかんで21-8で勝利。第2シングルスの責任をしっかり果たし、第2ダブルスにつないだ。

流れを引き戻す勝利を手にした西本拳太

勝てば日本の勝利が決まる第2ダブルスには、この試合が初戦となる遠藤大由/渡辺勇大。第1ゲームは短いラリーから相手にポイントを奪われ、先制を許してしまう。さらに、第2ゲームも序盤で流れがつかめず、苦しい展開が続いた。しかし、「負けるイメージはなかった」と遠藤。17-19の場面から20オールに持ち込むと、最後は堅いレシーブで逆転に成功。ファイナルゲームも終盤までもつれたが、最後は遠藤/渡辺が抜け出し勝利。第3シングルスも、今大会初出場となった常山幹太が、ベテランのマーク・ツウィーベラーにファイナル勝負で勝利し、日本が5時間を超える接戦を4−1でモノにしてリーグ2勝目をつかんだ。

逆転勝利でチームの白星に貢献した遠藤大由/渡辺勇大(右)

日本の結果は以下の通り。

◆トマス杯/予選リーグ・グループC

日本(2勝)4−1 ドイツ(2敗)

MS1 桃田賢斗②〔21−15、21−13〕0●アレクサンダー・ローバース36分

MD1 園田啓悟/嘉村健士●1〔15−21、21−13、19−21〕②ラムスフス/ザイデル57分

MS2 西本拳太②〔21−18、8−21、21−8〕1●カイ・シェーファー67分

MD2 遠藤大由/渡辺勇大②〔16−21、23−21、21−18〕1●ヤンセン/ズルウォーネ67分

MS3 常山幹太②〔19−21、21−10、21−15〕1●マーク・ツウィーベラー58分

トマス杯:バドミントン世界一の国・地域を決める団体戦として最も権威ある大会。ト杯は1939年に国際バドミントン連盟(現世界バドミントン連盟)会長のジョージ・トーマス卿(全英OP21回優勝)が、大会の開催を進め、優勝トロフィーを寄贈。大会名にその名がつけられた。1941年に初開催を予定していたが、第2次世界大戦のために。延期。1948-49年に念願の第一回トマス杯が開催された。84年に男女同時に開催、86年から2年に一度の開催(それまでは3年に一度)となった。

試合形式:2ダブルス(複)、3シングルス(単)で、世界ランキングの高い順に試合が行なわれる。試合の種目順はオーダーによって変わる(種目順の例:第1単→第1複→第2単→第2複→第3単)。予選リーグは5試合すべてを行ない、決勝トーナメント・準々決勝以降は先に3試合を制した国・地域が勝利。単複兼ねて出場することができる。

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原淳

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