皆さん、こんにちは!
今月は初めて参加した高校選抜について振り返りたいと思います。
今大会の結果は、団体ベスト8、ダブルスベスト16、シングルス優勝。目標は3冠獲得だったので、この結果に満足はしていません。でも、シングルスの優勝は素直にうれしいです。団体とダブルスで負けたあと、しっかり気持ちを切り替えられたことがよかったと思います。
団体戦は、やはり埼玉栄との準々決勝が山場だと思って準備をしてきました。でも、1-3で敗退。僕は第2ダブルス(パートナーは武藤映樹)でなんとか勝つことができましたが(2-1)、みんなに硬さがあったし、気持ちの部分で相手に負けていたと思います。挑戦者として、もっと勝ちたい気持ちを前面に出して戦えるように、インターハイまでにメンタルを鍛えていきたい。本番でしっかり力を出せるように全体的にレベルアップして、今度対戦したときは自分たちがリベンジしたいです。
個人戦のダブルスは、同じ1年生ペア(小川航汰/樋口稜馬・日章学園)に逆転負けでした(21-15、19-21、19-21)。団体の埼玉栄戦では1ゲーム目を取られたあと、2ゲーム目も5-11と劣勢になりましたが、ここからしっかり集中してプレーを変えることで勝つことができました。でも、この試合は、二人の息を合わせることができなかったのが敗因。それぞれのやるべきことなどをわかり合えればもっと強くなれると思うので、夏までに高めていきたいです。
気持ちを切り替えて挑んだシングルスは、最後まで自分のプレーができたと思います。決勝の相手(緑川大輝・埼玉栄)は全日本ジュニアでファイナルゲームまで戦っていて強い相手だとわかっていたので、油断をせずに、挑戦者の気持ちで戦えたのがよかった。1ゲーム目は終盤リードされたんですけど、焦らず落ち着いてプレーできたことが大きかったです。
今大会を振り返って成長を感じたのはフィジカル面です。インターハイ以降、上半身の強化や、体の軸がブレないように体幹トレーニングを積んできたぶん、今大会はシャトルの下にしっかり体を入れて安定したショットを打つことができたり、崩されそうになっても軸をぶらさずに力強い球を打つことができました。夏は3冠ができるように、今後もフィジカルを鍛えるトレーニングを続けていきたいです。
次の大会は大阪国際(4月4日~8日)です。去年は1回戦負けだったので、まずはそこを突破してベスト4に入れるように頑張ります。応援よろしくお願いします!
奈良岡功大選手に聞く!
☆なんでもQ&A☆
Q.試合のとき、自分の持っている技術を前半に出しきって後半パターン化してしまい、ファイナルゲームで勝ちきれません。ゲームメークのコツはありますか?(大学1年生・女子)
A.前半で自分の技術を出すことは悪いことではないですが、相手に読まれないためには、やりすぎないことが大事だと思います。たとえば、自分のエースショットがクロスカットで、それを相手に読まれるようになったら、一度ストレートスマッシュを打つ。すると相手は、次からストレートもクロスも張らなきゃいけないし、スマッシュを警戒するぶん、構える位置を下げる可能性があるのでクロスカットが決まりやすくなります。これが勝負所で決まれば、試合の流れをつかみやすい。自分の技術を出すことも大事ですが、相手に読ませないためにはどうするか、そして、勝負所でいかに自分の技術を出せるかを考えてプレーできるといいでしょう。
展開を変える方法として、大きなロブを使うのも一つの手です。一度、オーバーなくらいに大きなロブを上げてみると、ラリーのリズムが変わるし、自分が気持ちを整えたり、考えたりする時間も作れますから。
でも、後半になると体力がなくなり、考えることが難しくなりがちです。なので、体力をつけることも大事。体力があればラリーの組み立てを考える余裕もできるし、終盤になっても球の下に入れるのでいろいろな球を打てる。そうすれば、“勝ちパターン”が増えていくのではないでしょうか。
★奈良岡功大選手への質問募集!★
送り先…◎Eメール:bad@bbm-japan.com ◎FAX:03-5643-3841◎郵便:〒103-8482(株)ベースボール・マガジン社 バドミントン・マガジン編集部&バド×スピ!編集部「一本集中 Q&A」係まで。さまざまな質問、お待ちしています!
Profile
奈良岡功大◎ならおか・こうだい 2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡南小-浪岡中。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には、高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V(16年・17年連覇)。高校1年時にはIH準優勝、選抜では優勝を果たした。そのほかにも、全日本総合本戦出場や日本ランキングサーキット単3位など、シニアの舞台でも存在感を放つ日本のホープ。日本B代表。173㎝67㎏。血液型B。
構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/江見洋子