「第46回全国高校選抜」(3月24日~28日/愛媛県・愛媛県武道館、松山市コミュニティーセンター体育館)の競技4日目、28日(水)は、愛媛県武道館で試合が行なわれた。男女ともにダブルスが準決勝から、シングルスが準々決勝から実施され、各種目で優勝者が決まった。ここでは、男子のダイジェストをお伝えしよう。
【男子ダイジェスト】
先に行なわれたダブルスで決勝進出を決めたのは、埼玉栄の中山裕貴/緑川大輝と武井優太/遠藤彩斗。第1シードの中山/緑川は樋口太一/小川翔悟(日章学園)をわずか9本、10本に抑えて危なげなく勝ち上がる。一方の武井/遠藤も農口拓弥/服部輝正(福井工大附福井)を2-0のストレートで下したが、第2ゲームは24-22。接戦をモノにしての決勝進出だ。
同校対決となった決勝。先に流れをつかんだのは中山/緑川だった。第1ゲームは15-13から5連続得点などで突き放すと、第2ゲームは武井/遠藤に一度もリードを許さず。スコアは終盤まで接近したものの、勝負所で抜群の攻撃力を発揮した中山/緑川が最後は18本で振りきった。
シングルスは、大本命の奈良岡功大(浪岡)が準々決勝と準決勝をともに2-0で突破して決勝に進出。反対の山からは、3冠をねらう緑川大輝(埼玉栄)が一井亮太(水島工)とのジュニアナショナル対決となった準決勝を13本、18本で制して勝ち上がった。
その決勝で強さを見せたのは、日本B代表の奈良岡だ。第1ゲームを17-19から逆転で奪うと、第2ゲームは緑川を12本と突き放して圧巻のV。男子シングルスでは2006年の田児賢一(当時・埼玉栄)以来、12年ぶりの1年生王者が誕生した。
【優勝者コメント】
◆ダブルス
中山裕貴
「(優勝できて)ホッとしました。決勝は『同校対決をしよう』と話していましたが、さすがに試合前の会話はなかったです。自分たちも中1から組んでいますけど、武井/遠藤は小4から組んでいてコンビネーションがいいし、勢いもあるペア。スコアが離れないのは覚悟していたので、きつい場面でも我慢できたのが勝因だと思います」
緑川大輝
「ダブルスはお互いに手の内を知っているぶん、やりづらかったんですけど、相手のペースになりそうなところでも我慢して攻めていけたのがよかったと思います。シングルスの決勝は体がきつくて、足が動かなかったので、今後はもっとトレーニングを積んで夏は3冠できるように頑張りたいです」
◆シングルス
奈良岡功大
「決勝はJOCでファイナルをしている相手で、強いのはわかっていました。油断をせずに、挑戦者の気持ちを持ってやっていった結果が2-0での勝利につながったと思います。ここで優勝できたのはうれしいですが、自分は世界で勝ちたいので、次の大阪国際(4月4日~8日)で勝てるようにこれから準備していきたいです」
【男子個人結果】
◆男子ダブルス
▼準決勝
中山裕貴/緑川大輝(埼玉栄・埼玉)2-0 樋口太一/小川翔悟(日章学園・宮崎)
武井優太/遠藤彩斗(埼玉栄・埼玉) 2-0 農口拓弥/服部輝正(福井工大附福井・福井)
▼決勝
中山裕貴/緑川大輝②〔21-15、21-18〕0武井優太/遠藤彩斗
◆男子シングルス
▼準々決勝
奈良岡功大(浪岡・青森)2-0 町 祥英(瓊浦・長崎)
藤井 凌(水島工・岡山) 2-1 宇治巧登(東大阪大柏原・大阪)
緑川大輝(埼玉栄・埼玉) 2-0 小川翔悟(日章学園・宮崎)
一井亮太(水島工・岡山) 2-0 服部輝正(福井工大附福井・福井)
▼準決勝
奈良岡功大 2 ―0 藤井 凌
緑川大輝 2ー0 一井亮太
▼決勝
奈良岡功大②〔21-19、21-12〕0緑川大輝
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文/バドミントン・マガジン編集 写真/江見洋子