宮城県のゼビオアリーナ仙台で24日に開幕した初の公式カップ戦『TOP4 TOURNAMENT』。25日に大会2日目を迎え、男女の決勝戦が行なわれた。ここでは、日本ユニシスと再春館製薬所が激突した女子決勝の模様をダイジェストでお伝えしよう。
再春館製薬所は、昨日の準決勝後に池田雄一監督が「ガチンコでいく」と話していた通り、第1ダブルスに福島由紀/廣田彩花、シングルスに山口茜、第2ダブルスに志田千陽/松山奈未を置いたベストオーダー。対する日本ユニシスは、準決勝と同様にエースの髙橋礼華/松友美佐紀を第2ダブルスに据え、第1ダブルスには星千智/東野有紗、シングルスに髙橋沙也加といったオーダーで臨んだ。
勝てば優勝へ大きく前進する注目の第1ダブルス。直前の全英OPで準優勝を果たすなど自力で勝る福島/廣田だが、連戦の疲れからか序盤は大きな展開で試合を進めるもミスが目立ち、リードを広げきれない。しかし、徐々に本来のテンポよい攻撃的なプレーを取り戻すと、星/東野を第1ゲーム15本に抑えて先制した。これでリズムを取り戻した福島/廣田は、第2ゲームも11- 7でインターバルを迎えると、そのままリードを守りきって勝利。再春館製薬所が初代チャンピオンに王手をかけた。
シングルスで勝ってエースの髙橋/松友へつなげたいユニシス。しかし、それを断ち切ったのは再春館製薬所の山口だ。山口は第1ゲーム、17-13から髙橋に一時17オールへと追いつかれるが、ここから球際の強さや相手のミスなどで突き放すと21-17で第1ゲームを奪う。すると、第2ゲームは序盤から攻勢をしかけた山口が13-3と序盤に大きくリードを奪い、後半はその得点差をさらに広げて髙橋を圧倒。結局、勝負強さが光った山口が髙橋を8本で退けると、再春館ベンチからは選手たちがコート上の山口に駆け寄り、歓喜に沸いた。
<再春館製薬所・池田雄一監督>
「今シーズンは団体戦での優勝がなかったので、ベストメンバーで、みんなで勝ちにいこうと思いました。最後、終わりよければすべてよしということで、優勝できてよかったです。選手たちは連戦続きで、一番怖いのがコンディションでしたが、団体戦はここまで負けていたので、身体よりも優勝しようという気持ちの方が強かったと思います」
▼女子決勝
再春館製薬所 2−0 日本ユニシス
福島由紀/廣田彩花②〔21−15、21−18〕0●星千智/東野有紗
山口茜②〔21−17、21−8〕0●髙橋沙也加
志田千陽/松山奈未 実施せず 髙橋礼華/松友美佐紀
※再春館製薬所が初優勝
文/吉井信行 写真/菅原淳