12月23日、『バドミントンS/Jリーグ2017』第3日が3会場で行なわれた。ここでは男子のダイジェストをお送りしよう。
福島大会では、前半戦における屈指の好カードが実現。ともにV奪還をねらう日本ユニシスとNTT東日本が顔を合わせた。第1ダブルスは全日本総合で優勝を飾ったユニシスの遠藤/渡辺が、星野/西川をストレートで下して先勝。しかしシングルスでは、NTTの桃田賢斗が11本、13本で上田拓馬を退けて、勝負は第2ダブルスへ。
2018年日本A代表である井上/金子と同じくB代表の古賀/齋藤との第2ダブルスは、第1ゲームを18本で井上/金子が制したが、古賀/齋藤が第2ゲームを16本、そしてファイナルゲームを21本で奪って逆転勝ち。昨シーズン、チーム史上初のBクラスに甘んじたNTTが優勝候補の一角から貴重な白星をあげた。
高岡大会では、連覇をめざす地元のトナミ運輸が、金沢学院クラブと第1試合で対戦した。トナミの第1ダブルスには、日本A代表の保木卓朗が権藤公平とのペアで出場。通常のペアリングではないながらも、伊東/小林に対して第1ゲームを14本で先制すると、第2ゲームは28オールとなった接戦を30-28で勝ちきりトナミが先勝した。
続くシングルスでは、トナミの単エース・西本拳太が昨年までのチームメイト・山口容正との第1ゲームを19オールと競りながらも21-19で奪う。これで流れをつかんだ西本は、第2ゲームを10本と圧倒してチームの勝利を確定させる。第2ダブルスでも常山/下農がストレート勝ちしたトナミは3−0として、応援に駆けつけた地元のファンに白星を届けた。
第2試合は注目カードとなった、昨季3位の日立情報通信エンジニアリングと、同4位のトリッキーパンダースの対戦。この大事な一戦の第1ダブルスに、日立は竹内/松居を、トリパンはリャオ/米田を送り出し、複のエース対決が実現。試合は1ゲームずつを取り合いファイナルへともつれるが、最後は竹内/松居が12本で勝ちきり、チームに流れを引き寄せた。
大きな1ポイントを得た日立は、シングルスの内藤浩司も福田春樹にストレート勝ち。結局、日立は塚本/高野も第2ダブルスで勝利し、難敵を相手に快勝。次節、1月14日に行なわれる地元・横浜での試合に向けて勢いをつけた。
なお江別大会では、JR北海道と三菱自動車京都が対戦し、三菱が2-1で勝利。S/Jリーグに昇格した昨シーズンに勝ち星をあげられなかった三菱が、うれしい初白星を手にしている。
▼試合結果
◇福島大会
NTT東日本(2勝) 2-1 日本ユニシス(1勝1敗)
星野翔平/西川裕次郎●0〔11-21、19-21〕②遠藤大由/渡辺勇大
桃田賢斗②〔21-11、21-13〕0●上田拓馬
齋藤太一/古賀輝②〔18-21、21-16、23-21〕1●井上拓斗/金子祐樹
◇江別大会
三菱自動車京都(1勝1敗)2-1 JR北海道(1勝2敗)
吉川改/疋田聖也●1〔19-21、21-19、20-22〕②東野圭悟/渡部大
常山明良②〔21-19、21-18〕0●塚本光希
林谷理貴/内田裕太郎②〔18-21、21-19、21-15〕1●髙島雅彦/牧野公亮
◇高岡大会
トナミ運輸(2勝) 3—0 金沢学院クラブ(3敗)
保木卓朗/権藤公平②〔21-14、30-28〕0●伊東克範/小林晃
西本拳太②〔21-19、21-10〕0●山口容正
常山幹太/下農走②〔21-9、21-11〕0●荒井大輝/神田遼
日立情報通信エンジニアリング(2勝) 3—0 トリッキーパンダース(2敗)
竹内義憲/松居圭一郎②〔21-19、16-21、21-12〕1●リャオ・ミンチュン/米田健司
内藤浩司②〔21-14、21-10〕0●福田春樹
塚本好喜/高野将斗②〔22-20、21-11〕0●高階知也/井谷和弥
▼日立情報通信エンジニアリング・杉山監督コメント
「今日は相手の第1ダブルスがかなりレベルが高いので、そこが勝負だと思っていました。そのペアを相手に最後はしっかりと勝ちきってくれたので、チームによい流れがきたのかなと思います。(トリパンを相手に)3−0で勝てたことはかなり自信になると思います。次は来年の1月14日、ホームでの横浜大会です(対JR北海道)。そこでさらに勢いに乗れるように頑張りたいと思います」
取材・文/吉井信行(高岡大会)
写真/井出秀人(高岡大会)、川口洋邦(福島大会)