12月3日に開催された第71回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)最終日は、男子シングルス決勝戦が行なわれた。
トナミ運輸同士のファイナル。前回優勝の西本拳太、そして準々決勝で桃田賢斗(NTT東日本)を破った武下利一(写真)がセンターコートに立つと、輝きを放ったのは28歳・武下だ。第1ゲーム、今大会を通して際立ったネットプレーで主導権を奪うと、6連続ポイントなどから21-15で先制。
第2ゲームも武下の流れは変わらない。0−2からスマッシュ、ドライブなどで攻め立て9連続得点。武下のネットプレーはここでも光り、西本のミスを誘い鋭い攻撃につなげた。しかし、西本もここからようやくスピードを上げると、ジワジワと点差をつめる。一時は5-15と10点差までリードを許したが、気づけば17-19まで猛追。が、王者の反撃はここまで。序盤のアドバンテージを生かした武下が、最後は21-18で勝利! 今年は日本代表から外れ苦しい時期を過ごした苦労人が、念願の日本一に到達した。
▼決勝
武下利一(トナミ運輸)②〔21−15、21−18〕0●西本拳太(トナミ運輸)
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人