12月2日に開催された第71回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。ここでは、注目選手・ペアのコメントを紹介しよう。
【混合ダブルス】
(日本ユニシス)
結果:米元優樹/米元陽花(宇部興産/ACT SAIKYO)に2-0で勝利
渡辺「自分の足が動かず、ミスが増えた部分がありました。それでもパートナーが我慢して前でプレッシャーをかけてくれていたので、僕はシンプルに我慢するだけで点数が入った試合だったかなと思います。(ケガの影響で)大会前は本当に練習していなかったので体の疲労はありますが、体力がなくなっても気力が出てくるので、決勝も心配はしていません。優勝はそんなに意識しすぎず…もちろん(タイトルは)ほしいですけど、絶対勝たなきゃという気持ちはあまりないです。今大会は自分のプレーを100%出すことが目標なので、それができれば結果はついてくると思っています」
東野「勇大くんが我慢して後ろで打ってくれたので、私がチャンスボールを決める形をしっかりつくれたかなと思います。ずっと試合に出ていなくて、総合はぶっつけ本番みたいな感じでしたが、初戦から今日まで2人で話し合いながらいい形が作れています。明日は自分が(小林)優吾先輩のパワーに押されないようにしっかりレシーブできればと。でも一番は(球を)上げないことを大事にしたいです。
決勝は初めてなので、すごく楽しみです。優勝はお互いそんなに意識していません。もちろん優勝したい気持ちはありますが、やっと試合に出られたので、お互いに楽しみたいという気持ちが一番だと思う。自分たちのいまの力をしっかり出せれば、いい結果につながるかなと思います」
(宇部興産/ACT SAIKYO)
結果:ナショナルA代表の渡辺/東野(日本ユニシス)に0-2で敗退
優樹「最初から最後まで硬さがあったのと、自分たちがいい形で攻めることができず、ずっと相手のスピードに押されているという感じで、なかなか難しい展開でした。準決勝の難しい雰囲気の中でも2人で楽しもうということを試合前に話していて、それはできたんじゃないかなと思います。
ベスト4という結果は素直に喜んでいいと思います。3年前にもベスト4に入ったんですが、そのときは準決勝で本当にすぐに負けてしまいました。今回は相手が強いのもわかっているし、その中で1分でも1秒でも長くコートの中に立って、自分たちの頑張っている姿をいろいろな人に見せることができればという思いで、コートに立ちました」
陽花「相手は実績があるペアで今回が3回目の対戦だったんですが、低い展開を得意としているペアなので、まずは低い展開でどこまで対応できるかというのと、大きい展開に持っていったときに、渡辺選手の緩急ある球にどれだけついていけるかというのが課題でした。ただし、最後までそういった変化のある球を単調に返してしまい、相手に気持ちよく攻めさせてしまったと思います。
緊張は全然なくて、相手に対してどこまでやれるかという楽しみの方がすごく多かったです。もっとできることもいっぱいあって悔しい部分もありますが、課題にしている前衛の球がうまく出せたところもありました。そこは自分の成長だと思って、できなかったことを今後の課題としてやっていきたいなと思います。ベスト4は、(噛みしめるように)うれしいです」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人