12月1日に開催された第71回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。ここでは、注目選手・ペアのコメントを紹介しよう。
【女子シングルス】
山口 茜
(再春館製薬所)
結果:準々決勝、仁平菜月(トナミ運輸)に2-1で逆転勝利
「相手のレシーブが想定以上によくて、返ってきた次のショットをねらいにいきましたが、我慢してきれいに返されるという展開でした。1ゲーム目はラリーで我慢できずに、先にミスしてしまうことが多かったのですが、しっかりラリーして我慢していけば、なんとかなるだろうと。2ゲーム目も相手はレシーブをきれいに返してきましたが、そこをあえて打たせて、次に相手が追えないところまで我慢できたのがよかったところかなと思います。
A代表だから負けられないというふうには思いませんでしたが、同年代の選手には負けたくないという気持ちはあります。もう少し足を出していきたいという反省点はありますが、泥臭く食らいついていけた。明日も目の前の1点を必死にとっていきたいです」
大堀 彩
(トナミ運輸)
結果:準々決勝で三谷美菜津(NTT東日本)に2-1で勝利して、自身初の準決勝進出
「一度も勝ったことがない相手で、まずは内容よりも勝ちきれたことが大きな成長だと思います。1ゲーム目、最初の1本目から勝負だと思って、飛ばしていきました。ファイナルの展開は想定していました。ファイナルで相手に我慢されて自分からミスをしてしまうというのが負けパターンだったので、今回はファイナルに入ったときに、どういう状態でも自分からミスをしないという強い気持ちでプレーしました。
昨年、準々決勝で同じ相手にファイナル16-9とリードしてから負けたことは、この1年間ずっと頭から離れることはありませんでした。大差がついたら自分の精神状態がどうなるか分からないので、最後までシーソーゲームの展開だったのは、自分にとってはむしろやりやすかった部分だと思います。ベスト8の壁を越えられたのは、素直にうれしいですが、明日の試合は今日以上に大切になってくる。今日勝ったぶん、明日も勝ちたいという気持ちが強いです」
取材・構成/田辺由紀子
写真/井出秀人